Photo: GSC Game World

6月15日午前2時に配信された「Xbox ゲームズ ショーケース エクステンデット 2022」で、『ストーカー2:ハート・オブ・チョルノーブィリ』を手掛けるGSCゲーム・ワールドは開発チームが爆撃から逃れて開発を続ける様子や、軍に入隊したメンバーからのメッセージを紹介する動画を公開している。

同社は開発スタジオの拠点をプラハに移したが、スタッフ全員がウクライナから避難できていないと明かしている。そのため、同社はロシアによるウクライナへの軍事侵攻が『ストーカー2:ハート・オブ・チョルノーブィリ』の開発に与えた影響を現地からレポートする動画「開発ダイアリー」を公開している。

動画では、GSCゲームワールドのボイス・ディレクターであるアンドリー・マクシウタが「爆撃されている間、防空壕に逃げ込んでいます」と語っている。さらに、映像の中で猫用キャリーバックを映し、「私の猫は、戦争が始まった最初の週に砲撃で死にました」と語っている。

コミュニティ・マネージャーのタラス・ククリアンは「空襲警報は24時間鳴りっぱなしです」と述べ、仕事後に近所を回り、爆撃で炎上した団地や家屋の様子を映像におさめている。

また、動画では従業員が直面している職場環境の変化もレポートされている。同社のリード・コミュニティの1人は現在、バスタブと洗濯機の間を「オフィス」として勤務していると語っているほか、ナラティヴ・デザイナーのダリーア・テゼフカヴァはこの3か月間、砲撃後の救出された片目を失った犬とともに、廊下で寝泊まりしながら仕事を続けていると述べている。

「窓の外で戦争が起きているときに、暴力的なシナリオを書くのは簡単ではありません」とダリーア・テゼフカヴァは語っている。

マリウポリ出身のアニメーターであるオレクサンドル・レフチェンコは、両親と「連絡が取れていない」という。「大切な人が生きているかすら分からないのは、言い表しようがない恐怖です」

また、3Dアニメーションを制作する傍らで物資の運搬を手助けしているメンバーや、重機関銃の側でコメントする開発者など、ボランティア活動や軍に従事しながらゲーム制作もこなしているメンバーも紹介されている。

先月、GSCゲーム・ワールドは『ストーカー2:ハート・オブ・チョルノーブィリ』の開発を再開すると発表したが、リリースは2023年まで延期となっている。

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