Photo: Nathan Stirk/Getty Images

iPhoneやプレイステーション3の有名ハッカー「ジョーホット」ことジョージ・ホッツは、ツイッターの「改善」のためにイーロン・マスクによってツイッター社に迎えられていたが、わずか1か月で同社を退社している。

ジョージ・ホッツは2008年にiPhoneのジェイルブレイク(プログラムを書き換えて、制限を解除すること)に初めて成功したハッカーとして知られている。2010年にはプレイステーション3のプログラム改造手法を公開したことでソニーに訴えられたが、後に和解している。

先日、ジョージ・ホッツはツイッター社で12週間のインターンシップに参加しており、イーロン・マスクからツイッターの検索機能の改善を任されていた。「1か月で検索機能の不備を改善できるのか」というツイッター・ユーザーからの疑問に対して、ジョージ・ホッツは次のように答えている。「それがイーロンから言われた仕事だから、精一杯やってみるよ。12週間あるからね」

だが、その後ジョージ・ホッツは自身のツイッター・アカウントで「自分の職務がツイッター社に影響を与えると思えなかった」ことを理由に、12週間のインターンシップを終える前に退社したと発表している。

一方で、円満に退社したとみられており、他のユーザーからの質問に「ツイッター2.0(イーロン・マスクによるサービス改革後のツイッター)が成功するよう、これからも応援してるよ」とリプライを返している。

ジョージ・ホッツはこれまでに、イーロン・マスクのテスラ社と競合する自動運転支援システム開発企業「コンマAI」を設立している。

イーロン・マスクが10月にツイッター社を買収して以来、同社の改革は物議を醸しており、ジョージ・ホッツはその混乱の最中に退社している。

ツイッターでは、数多くのジャーナリストのアカウントが凍結されたほか、他社が運営するSNSへのリンク禁止や新型コロナウイルス関連のデマ情報規制の撤廃などが問題になった。その後、凍結したジャーナリストのアカウントを復活させたり、他社のSNSへのリンク禁止を撤回するなど、イーロン・マスクによる決定の多くは覆されたものの、そのリーダーシップに対しては依然として賛否両論がある。

だが、ツイッター社におけるイーロン・マスクの時代は近いうちに終わりを迎える可能性がある。最近、イーロン・マスクは「自分の仕事を引き受けてくれる、ばかげた人」を見つけ次第、CEOを辞任すると公言している。

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