Photo: Sega Hard Historia/Yuji Naka

1991年に発売された初代『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』が430,500ドル(約4,710万円)で落札されたことを受けて中裕司が「詐欺ではないか」とツイートしている。中裕司は『ソニック』シリーズの生みの親として知られている。約1か月前にはレトロ・ゲームのオークションで詐欺が横行していることを指摘した調査結果が報告されて話題となっていた。

『ユーロゲーマー』によると、中裕司は『ソニック』シリーズの初代の作品であるジェネシス(海外向けメガドライブ)版の『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』が430,500ドル(約4,710万円)で落札されたというオークション運営会社(ゴールディン・オークション)のツイートを引用して「これはどういうことでしょうか? 詐欺でしょうか? 詐欺ですよね? 『ソニック』もそろそろ高値が付くのではないかと思っていましたが」と英語でツイートすると、次のように続けている。「最近『マリオ』が(約1億7200万円という)高値で落札されたというニュースを聞いたときには『ソニック』にもそれくらいの高値が付くはずと思ってしまいましたが、それは違っていましたね。申し訳ありません」

『デジタル・ファウンドリー』のビデオ・プロデューサーであるジョン・リンネマンは中裕司のツイートに対して「通常はここまで価格が上がることはありません。この落札額はワタ・ゲームズが詐欺をしているためです」と返信している。

ゴールディン・オークションの公式サイトによれば、今回落札された初代『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』はゲームを鑑定しているワタ・ゲームズがコンディションを9.4、シール(パッケージ)の品質をAと評価したゲーム・ソフトとなっており、オークションでは最低落札価格が75,000ドル(約820万円)からスタートして21件の入札があったという。

先日、オーストラリアのYouTuberであるカール・ジョブストは8月24日に公開した動画のなかで、ワタ・ゲームズとオークション会社のヘリテージ・オークションズが結託してレトロゲームの価格を意図的に高騰させて、両社に利益をもたらした可能性があるとする調査結果を報告していた。

彼は動画の中でワタ・ゲームズの最高経営責任者であるデニズ・カーンがヘリテージ・オークションズの共同設立者であるジム・ハルペリンと手を組み、レトロゲームの価値が今後も上昇し続けると公表することで中古ゲームの市場に影響を与え、レトロゲームを単なるコレクションではなく投資の対象としての位置付けに変化させていったと主張していた。

最近のオークションでは未開封の『スーパーマリオ64』が156万ドル(約1億7,200万円)、Xbox 360版の『ジ・エルダー・スクロールズV:スカイリム』が600ドル(約6万6,000円)で落札されるなど、レトロゲームの価格が高騰している。これらの2点の作品はともにワタ・ゲームズの評価が付けられており、ヘリテージ・オークションに出品されていた。

その他のニュースとして、12月8日に発売予定の『ヘイロー・インフィニット』の開発元である343インダストリーズは本作のリリース時にはバトルパス以外のランキング・システムは導入されないものの、発売後のプレイヤーからのフィードバック次第では導入を検討する方針を明らかにしている。

また、今年4月末にスクウェア・エニックスを退職した中裕司はゲームの開発を再開したことを自身のツイッター・アカウントで明らかにしており、最近はゲーム開発エンジンの「ユニティ」を使ってモバイル向けのゲームの開発に着手しているという。

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