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ニンテンドー・オブ・アメリカの前社長であるレジナルド・フィサメィが労働法違反の申し立てに関する同社をめぐる様々な報道について持論を述べている。

先月、ニンテンドー・オブ・アメリカの匿名の従業員らは同社が威圧的な行動や言動、報復、懲戒、解雇、採用拒否などを行ったとして、全米労働関係委員会に労働法違反の申し立てを行っている。従業員らは同社が「労働組合を結成する従業員の権利を侵害し、圧力をかけた」と主張していたが、同社はこれを否定している。

レジナルド・フィサメィは『ワシントン・ポスト』紙のインタヴューで「私はこの報道に衝撃を受け、私がかつて在籍していた任天堂とは違うと感じました」と語っている。ニンテンドー・オブ・アメリカの社長を務めたレジナルド・フィサメィは2019年に同社を退社している。

彼は「私が任天堂に在籍していた頃は、アソシエイト(契約社員)を招いたイベントで定期的に会議が行われていました」と述べており、次のように続けている。「私が2~3ヶ月ごとに社員とランチ会を行っていたのは有名な話です。この会は基本的に申し込み制で、アソシエイトも正社員と同じように招待していました」

「私は任天堂で健全な企業文化を実現できたと思っていますが、報道されている内容は確かに健全とは言えませんね」

さらに、レジナルド・フィサメィは次のように述べている。「給与以外の福利厚生なども含めて、あらゆる面で従業員にとってプラスになるように対応すべきだと思います。会社が従業員を尊重し、職務内容に見合った給与や福利厚生を提供できているのなら、根本的に労働組合は不要だと私は考えています」

他のゲーム会社でも従業員の告発が相次いでいる。アクティヴィジョン・ブリザード社は従業員に対して「威圧的な行動」をとって労働組合の結成を阻止しているとして、全米労働関係委員会から提訴されている。同社の子会社であるレイヴン・ソフトウェア社では、現在も組合の結成に向けた取り組みが続けられているが、4月上旬に発表された品質管理部門の時給の引き上げの対象外になった従業員もいる。

また、ユービーアイソフトの従業員も職場環境の改善を求める交渉を続けている。

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