Photo: Niantic

ナイアンティック社はロシアとベラルーシで『ポケモンGO』や『ピクミンブルーム』などのゲームの提供を中止したことを3月11日に発表している。既にインストール済みのゲームも数日以内にサービスが停止されるという。

同社は公式ツイッター・アカウントで次のように発表している。「ナイアンティックは他の国際社会の皆さんとともに、ウクライナにおける状況の迅速な解決と平和を願います。ナイアンティック社はロシアとベラルーシでのゲームの提供を中止しました。すでにインストールされているゲームも、数日中に停止されます」

また、ウクライナの人々や難民を支援する人道支援団体に20万ドル(約2400万円)を直接寄付したことを公式ブログで発表しているほか、従業員からは合計7万5,000ドル(約900万円)を超える寄付が集まったことを明らかにしている。

ナイアンティック社の日本公式サイトではウクライナへの侵攻に対して次のようにコメントを掲載している。

「すべての人は身の危険を感じることなく、自分の住む地域を探索し、楽しむ権利を持っています。現在ウクライナで起きていることは悲劇です。罪のない方々が狙われ、殺され、何百万人もが家を失い、さらに多くの人々がこの暴力的な侵略によって人生を狂わされています。国際社会の多くの皆さん同様、ナイアンティック社もこの件に関して心を痛めており、ウクライナの方々を支援するためにできることをしなければならないと感じています」

ウクライナへの軍事侵攻に伴う影響はゲーム業界に及んでおり、任天堂は全ての製品についてロシアへの出荷を停止することを3月10日に発表している。同社の広報担当者は「当面の間、ロシアに対して全製品の出荷を停止することが決定しました。商品の出荷および物流環境が不安定になっているためです」と述べている。

また、Nintendo Switch向けシミュレーション・ゲーム『アドバンス・ウォー 1+2:リブート・キャンプ』についても「世界情勢を考慮して」リリース時期を延期することを発表している。同タイトルは指揮官として軍隊を勝利に導く戦略シミュレーションゲームで戦争をテーマにしており、海外向けに4月8日のリリースが予定されていた。

その他、ウクライナのキエフに拠点を置くゲーム開発会社のGSCゲーム・ワールドが公式YouTubeチャンネルで『ストーカー2:ハート・オブ・チェルノブイリ』の開発を延期することを発表しており、「開発は必ず続けます。勝利の後で」と再開を誓っている。

ウクライナへの軍事侵攻を受けて、ゲーム業界ではすでに様々な支援の輪が広がっている。ポーランドのゲーム開発会社である11ビット・スタジオは2月25日からの1週間でサバイバル・シミュレーション・ゲーム『ディス・ウォー・オブ・マイン』から得た収益の全てをウクライナ赤十字に寄付すると発表しており、52万ポンド(約8000万円)を寄付したことを報告している。また、同じくポーランドのゲーム開発会社であるCDプロジェクト・レッドは「ポーランド人道アクション(PAH)」に100万ズウォティ(約2800万円)を寄付している。

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