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宮本茂がかつて『ゼルダの伝説 時のオカリナ』に登場するキャラクター「ナビィ」とそのナビゲーション機能について「唯一の心残り」と語っていたことが明らかとなっている。

『ユーロゲーマー』は1999年に発売された単行本『ゼルダの伝説 時のオカリナ百科』に収録されていたインタヴュー記事を紹介しており、宮本茂が当時、妖精「ナビィ」のことを『ゼルダの伝説 時のオカリナ』の中で「唯一の心残り」と語っていたことが明らかとなっている。

妖精「ナビィ」は主人公「リンク」の相棒としてゲームに登場するキャラクターで、名前の通りプレイヤーをナビゲーション(案内)したり「Z注目」の機能でプレイヤーの視点を敵やノンプレイアブル・キャラクター等に誘導する役割を担っていた。

宮本茂は「『ナビィ』は同じような発言を何度も繰り返すのですが、それはわざとなんです。ちょっと悪い言い方をするのであれば、あえて『まぬけ』な感じのキャラクターに設定したんです」と語っており、次のように続けている。

「『ナビィ』がより的確なヒントを出すように設定していたら、その『まぬけ』さがかえって際立ってしまったのではないかと思います。本音を言うと『ナビィ』のシステム自体を削除したかったのですが、それだと余計プレイヤーに不親切ですからね」

また、「ナビィ」の存在は「1ヶ月近くゲームから遠ざかっていたプレイヤーがプレイを再開した時に、感覚を取り戻すためのものだと思っていただければ」と述べている。

インタヴューの後半には同タイトルの難易度にも触れており、「僕自身アクションゲームが苦手な方なので、『時のオカリナ』はさすがに『鉄拳』シリーズのレベルまで行かないにしても、やればやるほど上達するようなプレイしがいのある設定にしたかったんです」と述べている。

なお、宮本茂は『ゼルダの伝説 時のオカリナ』の環境設定やダンジョンに持論を展開しており、次のように語っている。

「ゲームの世界では、正しいルートで歩んでいるのかどうかに意識を向けるのではなく、ゾクゾクする感覚や緊張感を味わい、秘密を発見したりパズルを解く機会を楽しんでもらいたいです。一瞬一瞬に湧き上がる感情や、『今ここにいる』という感覚を大切にしていただきたいのです」

その他のニュースとして、カプコンは2021年4月〜12月期の連結決算を発表しており、純利益が過去最高になったことを明らかにしている。シリーズ作品の販売拡大が業績に貢献したと見られており、2017年発売の『バイオハザード7:レジデント イービル』は現在までに累計販売本数が1000万本を突破している。カプコンは今回で、5年連続で過去最高の利益を計上したことになる。

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