アメリカなどではツイッターの新しい有料プラン「ツイッター・ブルー」が導入されて、任天堂やヴァルヴ社といった企業になりすます偽のアカウントが認証済みの公式アカウントとして多数出現している。なお、同サービスは日本版では導入されていない。
今年10月にツイッターを440億ドル(約6兆円)という巨額で買収したイーロン・マスクは「認証済み」の公式アカウントを有料化する計画を発表しており、この物議を醸している有料プランの導入が海外ではスタートしている。
以前は、有名人、政治家、ニュースサイト、有名ブランドなどが取得できた「認証済み」のアカウントは、プロフィールに追加される青いチェックマーク(認証バッジ)が公式アカウントの印となっていた。一方「ツイッター・ブルー」では、月額7.99ドル(約1,135円)を支払えば認証バッジの取得や、様々なサービスが利用できる。
しかし、結果として本物と偽物の公式アカウントを区別するのが難しくなっている。『コタク』は一部のゲーマーが任天堂とヴァルヴ社を装った偽アカウントを作成していると報じており、両方ともなりすましアカウントであるにもかかわらず、認証バッジが付いている。
なお、認証済みアカウントがどのように認証バッジを取得したのか確認することもできるという。
プロフィール画面で認証バッジをクリックするとメッセージが表示されて、「ツイッターブルー」アカウントなのか、もしくは「政府、ニュース、エンターテインメント、または他の指定されたカテゴリーにおいて注目されているため、認証」されたアカウントなのかを確認できる。
ヴァルヴ社の偽アカウントはその後声明をツイートして、イーロン・マスクが始めた「ツイッター・ブルー」に抗議する目的で偽アカウントを開設したと明かしている。
声明では次のように述べている。「ツイッター・ブルーは簡単に偽の情報を広められるため危険です。偽のゲーム発表なら大した被害はないかもしれませんが、(もっと重要な情報の場合)重大な被害をもたらす可能性があります」
「あなた(イーロン・マスク)は(ツイッターという)巨大なプラットフォームを買収して、(偽アカウントが)横行するような結果を招いています。もっとまともなことをするべきです。@elonmusk」
イーロン・マスクによる買収後、ツイッターでは一時期、偽アカウントを防ぐために公式プロフィールには認証タグの他に「公式(Official)」というグレーのタグがユーザー名の下に表示されていたが、多くのユーザーから批判を受けてすぐに削除されている。
その後イーロン・マスクは「公式」タグを「さっき消した」とツイートしており、「青の認証バッジならもっと公平になるだろう」と続けている。
関連ニュースとして、イーロン・マスクはツイッターを買収後、従業員の大半を解雇しており、ゲーム・コンテンツのSNSマーケティング・リーダーを担当していたシラーズ・シディーキも解雇されたうちの一人であることが判明している。
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