『グランド・セフト・オートIII』と『グランド・セフト・オート:バイスシティ』のファンがソースコードをリバースエンジニアリングしたものが開発元のテイクツー・インタラクティブの申請によって再び削除されたことが明らかとなっている。
「re3」と名付けられたこのプロジェクトはゲームを再現するプロジェクトで、「リバースエンジニアリングされた完全なソースコード」が提供されていたほか、回転式カメラやワイドスクリーンの追加、ゲーム内で島々を移動する際に表示されるロード画面の廃止など、多くの改善が行われていた。
今年9月にテイクツー・インタラクティブは同プロジェクトを率いるクリエイターを提訴している。訴状では「プロジェクトのプログラマーたちは『グランド・セフト・オート』シリーズのソースコードといった派生物やオーディオ・ヴィジュアル要素を複製、改変、配布する権利を有しておらず、彼らはプロジェクトが著作権侵害にあたることを十分に理解している」と主張している。
ソースコードはソフトウェア開発のプラットホーム「GitHub(ギットハブ)」でダウンロード可能となっていたが、「ギットハブ」はテイクツー・インタラクティブが「re3」プロジェクトに関する情報の削除を要請する通知書を公開している。この通知書はテイクツー・インタラクティブからミッシェル・シルバーバーグ・アンド・クヌップ法律事務所を通じて送付されている。同法律事務所は「この件での『ギットハブ』のご協力に大変感謝いたします」と述べており、「ギットハブ」は当該の情報を削除したことを発表している。
今年2月に「re3」プロジェクトはテイクツー・インタラクティブからの申し立てにより1度削除されていた。プロジェクトを率いている「aap」は、『ユーロゲーマー』にテイクツー・インタラクティブとの接触は訴訟の引き金となるかもしれないと話していたが、プロジェクト・チームはこの削除の動きに意義を唱えており、「ギットハブ」で再びソースコードがダウンロードできるようになっていた。
プロジェクトを率いる「aap」は「新しいプラットフォームにゲームを移植したり、ゲームを修正、改良するという理由でのフェアユースが認められていると考えています」と述べている。また「これがきっかけとなってかなりの人たちが自分の好きなプラットフォームで楽しもうとテイクツー・インタラクティブからゲームを購入しています。つまり、彼らの利益になることをしていただけなので、私たちを取り締まることは賢明な判断ではないと思いました」
「ですから、私たちは規定通りの手順を踏みました。『ギットハブ』に反訴に関する声明を掲載し、14営業日以内が過ぎた後、ソースコードを復活させたのです」と続けている。
一方で、『グランド・セフト・オートIII』、『グランド・セフト・オート:ヴァイス・シティ』、『グランド・セフト・オート:サンアンドレアス』のリマスター版が収録されているとされる『グランド・セフト・オート:トリロジー ディフィニティヴ・エディション』が韓国のレーティング審査を通過したことが明らかとなっている。このリマスター版の発売に向けて、テイクツー・インタラクティブが同シリーズの旧作を非公式に移植されることを防ごうとしているのではないかというの噂が広まっている。
その他のニュースとして、『ニューワールド』では、ログインの長い待機時間を解消するために非アクティブ状態のプレイヤーをログアウトさせる新たなシステムを導入したことを発表している。これは、実際には席を離れているにもかかわらず、ステータスをアクティブ状態に見せかけているプレイヤーを取り締まるシステムとなっている。
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