『龍が如く』シリーズの生みの親として知られる名越稔洋は1月24日、新たなゲーム開発会社「株式会社名越スタジオ」を設立したことを公式サイトで発表している。
『VGC』によると、今月初めにスタジオ名と思われる「Nagoshi Studio Inc.」という商標が欧州連合知的財産庁のサイトで公開されている。名越稔洋は2021年10月にセガを退社しており、新たなスタジオを立ち上げるのではないかと言われてきた。
1月24日には公式ウェブサイトが開設されて「名越スタジオ」の設立が正式発表されている。同サイトには名越稔洋をはじめとする立ち上げメンバーの写真とプロフィールが掲載されている。
「名越スタジオ」は中国ゲーム大手のネットイース(網易)が100%出資する「完全子会社」となっており、主にコンシューマソフト事業を中心にワールドワイド向けハイエンドタイトルの開発を手掛けるという。
設立メンバーは名越稔洋をはじめとする8人のスタッフで構成されており、『龍が如く』シリーズ、『ジャッジメント』シリーズ、『スーパーモンキーボール』シリーズなどに携わってきた多彩な顔ぶれが揃っている。『龍が如く』シリーズのディレクターとプロデューサーを務めた佐藤大輔は同スタジオのプロデューサー兼取締役に就任している。『パンツァードラグーン』や『ジェットセットラジオ』などを手掛けたデザイナーの細川一毅は『龍が如く』シリーズでアート・ディレクターとディレクターを、『ジャッジアイズ』シリーズではプロデューサーを務めた。
また、『スーパーモンキーボール』や『エフゼロ エーエックス』および『エフゼロ ジーエックス』を手掛けたプログラマーの時枝浩司も参加している。プランナーの城﨑雅夫は『龍が如く』シリーズ、『クロヒョウ』シリーズ、『プロサッカークラブをつくろう!』シリーズの開発を経て『スーパーモンキーボール』シリーズのプロデューサーを務めていた。また、セガで全社の開発支援事業に従事していた藤本光伯と、スクウェア・エニックス、レベルファイブを経てセガに在籍していた潮田太一もディレクターとして参加している。また、デザイナーの染屋直樹と安藤俊周はともに『ジャッジアイズ』シリーズを手掛けている。
名越稔洋は『ファミ通』のインタヴューで、既に「名越スタジオ」の1作目の構想があると語っている。また、今後の作品についても「軸足は日本に置いていくことに変わりはありません」と語っている。「我々は日本人だし、作っているのも日本のスタジオだったので、当然ながらいちばん理解が深いマーケットは日本でした」
さらに、彼は「軸足を日本に置きながら、どこまで世界に通用するものを作れるかという方法論をこれまで必死に模索してきたわけです。ただ、その完全な回答はこれまでは出せなかったと自分では考えています」と続けている。
また、ゲームのリリースを急ぐのではなく、クオリティを重視する姿勢を示している。「俺はかつて任天堂さんといっしょに仕事をしたことがありますが、“ちゃんとできたと言えるところまで作り込まないうちは出さない”というスタンスがうらやましかったし、憧れでした。だからそれと同じように “理想を捨てず、その理想が叶うまで粘り強くやる” というポリシーを大事にしていきたいなと」
その他のニュースとして、1日1問の英単語当てゲーム『ワードル』がリバースエンジニアリングによって翌日出題される単語がツイッター上でネタバレしていたことが明らかとなっており、1回目で正解にたどりつける不正なプログラムが開発者であるソフトウェア・エンジニアのブログで公開されている。
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