エピック・ゲームズはEUでもアップルを独占禁止法違反で提訴したと報じられている。
エピック・ゲームズは現地時間の2月17日に公開したブログで、「当社は独占禁止法による規制を考慮してアプリを慎重に設計したにもかかわらず、アップルはアプリの配信や決済プロセスでの競争を阻害しているだけでなく、競争を完全に排除してしまっている」と主張している。
またエピック・ゲームズは「アメリカとオーストラリアの両国で既に同様の申し立てを行っており、最近ではイギリスの競争審判所にも申し立てを行った」と述べている。
今回のエピック・ゲームズによる独占禁止法違反の申し立ては、アップルとの間で現在進行している法廷闘争の新展開となっており、エピック・ゲームズは昨年8月に『フォートナイト』がアップルとグーグルのモバイルアプリ市場から削除されたことを受けて、両社を相手に訴訟を起こしていた。エピック・ゲームズはアップルが「アプリ・ストア」から『フォートナイト』を削除したとして、アップルを相手に法的手段に訴えていた。
事の発端は、8月13日にエピック・ゲームズが『フォートナイト』のゲーム内に直接課金できるシステム「エピック・ダイレクト・ペイメント」を導入したことにある。エピック・ゲームズは、アップルの「アップ・ストア」やグーグルの「グーグル・プレイ」でアプリに課金があった場合に売上の30パーセントを両社に還元する制度を回避できるようになっていた。これを受けてアップルはエピック・ゲームズの開発者アカウントを「アプリ・ストア」から削除していた。
エピック・ゲームズの創業者兼CEOであるティモシー・スウィーニーはブログで次のように述べている。「消費者には自分で選択したプラットフォームからアプリをインストールする権利があり、開発者には公正な市場で競争する権利があります」
彼は次のように続けている。「アップルはプラットフォームでの優位性を利用して公平な競争が行われるべき場をコントロールしており、私たちはこれをただ見過ごすわけにはできません」
「消費者はアプリやストア内での支払いに関する競争が存在しないことにより不当な料金を払わされています。開発者もまた、アップルが自由に設定しているiOSのプラットフォームやアプリの配信条件により、売上に大きな影響を受けています」
アップルは、先日提出された独占禁止法違反の申し立てに対するコメントを現時点ではまだ発表していない。
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