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アメリカの半導体メーカーであるマイクロン・テクノロジー社は決算報告会でDDR5 RAMについて需要の急増による供給不足は2022年も続く見通しであることを明らかにしている。DDR5 RAMは現在も入手が困難な状況になっている。

2020年以降、半導体の不足が多くのテクノロジー機器の製造に影響しており、世界的に大きな問題となっている。インテル社の最高経営責任者であるパット・ゲルシンガーは現在のPCの部品不足は業界全体の半導体不足が原因にあるとし、あと「2、3年」は続くだろうという見解を示しており、DDR5メモリについても半導体不足の影響により来年以降も供給不足が続くと見られている。『PCゲーマー』は来年1月以降に状況が改善されるという小売業者の話を紹介しているが、金融メディア『シーキング・アルファ』によれば、マイクロン・テクノロジー社は決算説明会でDDR5 RAMの供給不足は来年以降も続く見通しだと発表している。

マイクロン・テクノロジー社の最高責任者であるサンジャイ・メロトラは投資家や金融アナリストに向けて次のように説明している。「DDR5メモリの需要は供給量を大幅に上回っています。メモリの部品不足がDDR5モジュールの製造能力に影響を与えており、2022年も供給不足は続くと考えています。DDR5のビット出荷量が需要量に追いつくのは2022年下半期になるでしょう」

一方、DDR5の供給不足にはメモリの調達の他にもパワーマネジメントIC(PMIC)の不足が大きく影響している。DDR5以前の製品ではマザーボードでメモリ用の電圧が管理されていたが、DDR5はパワーマネジメントICを搭載することでメモリモジュールに直接電圧の供給を行い、各メモリで電圧の管理ができるため、マザーボードでの電圧管理の複雑さを軽減することができるようになっている。

世界的な半導体不足はあらゆる場面で影響を与えている。先日開催された『ヘイロー・インフィニット』のeスポーツイベントでは運営のマイクロソフトがXboxシリーズXを十分な台数用意できなかったために「開発機」の使用を余儀なくされていた。

その他のニュースとして、電気自動車メーカー「テスラ」の「パッセンジャー・プレイ」機能について、アメリカ合衆国運輸省は「走行中にもかかわらず、ゲームがプレイできてしまう」という報告を受けて調査を実施している。アメリカ合衆国運輸省はテスラ社がアップデートを配信して、車両の走行中に「パッセンジャー・プレイ」機能を使用できなくなるようにすることに同意したと発表している。「パッセンジャー・プレイ」機能に関しては、先日セガがテスラ社と提携したことを発表し、今後テスラ社製の車両に一部導入されているディスプレイ・スクリーンで『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』がプレイできるようになることが報じられたばかりだった。

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