Photo: United Archives GMBh/Alamy

キム・サルザーはエレクトロニック・アーツ在籍時代に『ハリー・ポッター』をテーマにしたMMOタイトルを手掛けていたが、途中で開発中止に追い込まれたことをインタヴューで明かしている。当時『ハリー・ポッター』シリーズの人気は一過性のものだと思われていたからだという。

キム・サルザーは2000年から2003年にかけてエレクトロニック・アーツで製品マーケティング部門のディレクターを務めており、ツイッチで配信された『オリジナル・ゲーマー・ライフ』のインタヴューで『ハリー・ポッター』のMMOタイトルについて語っている。『VGC』によると、キム・サルザーはエレクトロニック・アーツが『ハリー・ポッター』のMMOタイトルを制作するにあたり、オンラインの世界と現実世界を融合したゲーム体験を提供するため「様々なことを徹底的に調査した」と明かしている。また、子供を対象としたタイトルで「賞品やリボンなどを他のプレイヤーに届けることができる」といった要素もあったという。

インタヴューによれば、映画『ハリー・ポッター』シリーズが上映されて人気を博していた頃にエレクトロニック・アーツはMMOタイトルの開発中止を決定したと考えられる。キム・サルザーは当時エレクトロニック・アーツが様々な改変を行っており、『ハリー・ポッター』のIPがMMOタイトルとして成功できるほど人気が続かないと考えていたと語っている。

「ゲームに関する調査はすべて行い、ベータ・テスト版も制作していました。『ハリー・ポッター』のMMOタイトルはオフラインとオンラインの世界を組み合わせたゲーム体験ができる作品で、実際に賞品やリボンなどを子供たちに郵送していました」

「調査は徹底的に行われ、『ハリー・ポッター』のMMOタイトルは成功すると確信していました。ですが、言葉を選ばずに言うとこのMMOタイトルは殺されてしまったのです。当時、エレクトロニック・アーツは変革期にあったこともあり、『ハリー・ポッター』のIPの人気が1、2年以上も続くとは考えなかったのです」

実際に『ハリー・ポッター』を基にしたゲームが必ずしも成功を収めているとは言えない。ナイアンティック社は『ポケモンGO』と同じく拡張現実(AR)を活用したモバイルゲーム『ハリー・ポッター:魔法同盟』をリリースしたが、期待していた結果が出ず、2022年1月31日をもってサービスを終了することを発表している。『ハリー・ポッター:魔法同盟』がサービス終了を迎えることを考えると、エレクトロニック・アーツが『ハリー・ポッター』のMMOタイトルをリリースしていたとしても成功していたかどうか定かではない。

その他のニュースとして、アメリカのインターネットプロバイダーのフロンティアが1000人の女性ゲーマーを対象に実施した調査で『あつまれ どうぶつの森』が最も「差別のない」ゲームに選ばれたことが明らかとなっている。

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