Photo: CD Projekt RED

CDプロジェクト・レッドは『サイバーパンク2077』のリリースに関して誤解を招くような宣伝を行ったとして株主たちから提訴されていたが、このたび株主に対して185万ドル(約2億1100万円)の和解金を支払うことに同意したことが明らかとなっている。

『ザ・ヴァージ』によると、まだ裁判所の承認は受けていないものの、和解条件を提示した文書には次のように記載されているという。「(原告を含む)今回の集団訴訟への参加者は、CDプロジェクト・レッド及び同社の経営陣に対して一切の請求を放棄するものとする。その見返りとして、同社とその保険会社から原告側に185万ドル(約2億1100万円)の和解金が支払われるものとする」

2020年12月に投資家たちはCDプロジェクト・レッドを提訴している。訴状には「膨大な数の不具合により、Xboxプレイステーションの現行機では事実上プレイすることができない」ことを取り上げているほか、「事業、運営、今後の見通しに関する被告側の声明は、関連するすべての時期において著しい虚偽の内容となっており、また誤解を招くだけでなく合理的な根拠も欠いている場合がある」とも記されていた。

今回の和解には、俳優のキアヌ・リーヴスと同社の発言の食い違いの報道も影響していると見られる。昨年、CDプロジェクト・レッドが俳優のキアヌ・リーヴスは『サイバーパンク2077』をプレイして「かなり気に入っている」と述べていたにもかかわらず、先日キアヌ・リーヴスは『サイバーパンク2077』を一度もプレイしたことがないと語っている。キアヌ・リーヴスはビデオ・インタヴューで『サイバーパンク2077』に関して「デモ動画は見たけれど、プレイしたことはない」と述べていた。

『サイバーパンク2077』はリリースされて以来、バグや不具合が多発し多くの批判を集めてきたが、CDプロジェクト・レッドは開発費用として費やされた3億ポンド(約455億円)を予約注文分だけで回収できたことを発表していたほか、PC向けゲーム史上過去最高の販売本数を記録したことも明らかになっている。

今回の報道から、CDプロジェクト・レッドに対する訴訟問題は解決に向かっていると見られるが、同社と同タイトルに関する評価は流動的なものとなっている。11月末、『サイバーパンク2077』はスチームで「非常に好評」の評価を獲得していたほか、最高経営責任者であるアダム・キチンスキは同タイトルが「将来的に非常に優れたゲームとして知られるようになる」と発言している一方、過去1年にわたって同社の株価は大幅に下落しており、ゲームの人気と同社に対する評価は相反する状態になっている。

その他のニュースとして、アクションRPG『エルデン・リング』のネタバレ情報が流出していることが報じられており、開発元のフロム・ソフトウェアは同タイトルのレディット上のコミュニティで今回のリークに関する議論を行うことを禁止することを発表している。このネタバレ情報はプレイステーション4の「ジェイルブレイク(脱獄)」が原因と見られている。

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