Photo: Nintendo

マイクロソフトはヴァーチャル博物館「Xboxミュージアム」で2000年に任天堂を買収しようと試みたことを当時の資料の一部と共に公開している。同社はXboxの20周年を記念してヴァーチャル博物館をオープンしており、その資料を「エクスプローラー・オリジナルXbox」で閲覧できる。

『コタク』によると、初代のXboxは2001年にアメリカで発売されていることから、マイクロソフトはXboxの発売前に任天堂の買収を計画していたという。

今年1月、『ブルームバーグ』の記事で、当時マイクロソフトが任天堂に買収の話を持ちかけたところ相手にされず散々な結果に終わっていたことが明らかになっていた。Xboxの最初のメンバーであるケビン・バッカスは当時の様子を振り返って「任天堂側はただただ笑っていました。1時間ずっと笑われ続ける状況を想像してみてください。あの会議はそんな感じでした」と語っている。

マイクロソフトはこの大失敗をXboxの歩んだ歴史の1ページとして紹介し、ハードウェア部門でヴァイス・プレジデントを務めていたリック・トンプソンが1999年に任天堂宛に送ったメールの一部を公開している。リック・トンプソンはこのメールで買収の提案は「戦略的パートナーシップとなりうる」と説明すると共に、この取引に関して当時の任天堂でハードウェア部門の責任者を務めていた竹田玄洋が「懸念を抱いていることも理解している」と述べていた。

また、任天堂に対して「ドルフィン(ゲームキューブのコードネーム)を最高の家庭用ゲーム機にするために協力する」と申し出ているが、マイクロソフトは一部を隠した状態でメール文を公開しており、契約内容の詳細などは明かされていない。

メールではリック・トンプソンが任天堂の幹部たちに面会を求めており、この後開催されたとみられる会議でマイクロソフトの提案は笑い飛ばされる結果となっている。

バーチャル博物館「Xboxミュージアム」はXboxの歴史を包み隠さず紹介しており、Xbox 360で本体が壊れてしまったサインとなる「レッド・リング・オブ・デス(死の赤いリング)」など当時話題になった不具合にも触れられている。また、Xbox Oneに関しても価格、ジェスチャーや音声認識で操作する「キネクト」の搭載、オフラインでプレイできないなどの問題が影響して売れ行きが伸び悩んだことも紹介されている。

その他のニュースとして、ニンテンドー・オブ・アメリカの元社長であるレジナルド・フィサメィはXboxの20周年記念を記念したトークイベントを開催し、「Xboxが登場したことで、ゲーム業界はますます盛り上がりました」と語っている。同トークショーではXboxの開発に携わった関係者たちがレジナルド・フィサメィとXboxについて語り合っている。

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