スクウェア・エニックスがNFTとブロックチェーンを活用したゲーム開発に本腰を入れて取り組む方針であることが明らかになっている。同社は以前から、NFTの活用を検討し実証実験を行ってきた。
スクウェア・エニックスは11月5日に「2022年3月期第2四半期」の決算を発表しており、中期業績⽬標達成にむけた新規領域への挑戦としてNFT事業へ本格的に参入することを明らかにしている。同社は今年3月にブロックチェーン技術を活用してアプリケーション開発を行う「ダブルジャンプ東京」との提携を発表しており、オンラインカードバトルRPG『ミリオンアーサー』にNFTを導入することで新技術の活用を検討していた。NFT事業への本格的な参入は、この実証の結果を踏まえたものと見られている。
決算説明会資料の中でNFTと自社タイトルを組み合わせることでどのようなシナジーが生まれるのかの「実証実験」について報告している。NFTデジタルカード『資産性ミリオンアーサー』をリリースしたところ、すぐに完売したことからNFTと自社タイトルの高い親和性を確認したという。これにより実証実験フェーズは終了して、今後は「本格的な事業家フェーズに移行」していくことを明らかにしている。
また、スクウェア・エニックスはデジタルエンタテインメントを取り巻く環境の変化にも言及しており、テクノロジーの進化といえるNFTの普及や「トークンエコノミー」の浸透、拡大を理由にブロックチェーンゲームへの「本格的な」参入の検討が不可欠であるとしている。
ゲームそのものが中央集権型から分散型へと更なる広がりを見せていることから、同社は「分散型コンテンツとしてのトークンエコノミーを前提としたブロックチェーンゲームに今後注力していく」と述べている。
スクウェア・エニックスはNFTデジタルカード『ミリオン・プレスセット』を2021年10月14日にリリースしているが既に完売している。ビジネスモデルとしては成功していると見られ、同社のNFT事業への参入は好調な滑り出しと言える。
スクウェア・エニックスに関するその他のニュースとして同社はスマートフォン向けバトルロイヤル・ゲーム『ファイナル・ファンタジーVII:ザ・ファーストソルジャー』を2021年11月17日にリリースすることを発表している。同タイトルの舞台はオリジナル版となる『ファイナル・ファンタジーVII』より30年前の世界で、お馴染みの『ファイナル・ファンタジー』シリーズにバトルロイヤル・ゲームの要素を取り入れた作品となっている。
また、『ファイナル・ファンタジーXIV』ではファンがレイドの練習やゲーム内動作のシミュレーションができるウェブサイトを作成したことが話題になっている。
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