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ツイッチを悪用した組織的なマネーロンダリングがトルコで行われていたことが先月流出したツイッチの情報から明らかになっており、トルコの国会議員が「直ちに」調査を進めるよう要請する事態となっている。

中東関連のニュースサイト『ミドル・イースト・アイ』は約1000万ドル(約11億3700万円)が組織的にマネーロンダリングされていたとしており、ツイッチの大規模な情報漏洩が発端で明らかになったと報じている。

フォロワー数が少ないにもかかわらず、トルコのストリーマーたちが大量の「ビッツ(ツイッチのストリーマーに送られる投げ銭)」を受け取っていたことが、漏洩した情報から判明している。

『ミドル・イースト・アイ』によれば、詐欺グループは盗まれたクレジットカードで大量の「ビッツ」を購入し、ストリーマーに投げ銭として送り、ストリーマーは受け取った「ビッツ」を様々な銀行口座で換金すると、その一部を取り分として手元に置くという手口を使っている。

トルコのウェブ総合サイト『Haberler』の報道によると、2年間にわたり約1000万ドル(約11億3700万円)にのぼる金額がこの手口でロンダリングされており、2400人のトルコのストリーマーが関与したと見られている。

トルコ共和人民党の副大統領のギュルセル・テキンはツイッターで「ツイッチの機能を悪用して何百万ドルもの金額をロンダリングしている違法な組織」と関与したストリーマーについて言及しており、「直ちに」この件に関して調査を進めるよう求めている。

ギュルセル・テキンは若いストリーマーたちが今回の違法なマネーロンダリングに利用されたことを認め、「残念なことですが、一定層の若者たちは、こういった(SNSなどの)プラットフォームがどう使われるかわかっておらず、今回の事件の重大さについても完全に理解していません」とツイッターでコメントしている。

今回のマネーロンダリングの一部に関与したことを認めているツイッチのストリーマー「BBL Legoo」の声明が公表されており、彼はある友人から「完全に合法的な」方法で金儲けができると声をかけられ、「あまり考えずに飛びついて」しまったが、後になって初めてこれが疑わしい話であることに気付いたが、声を掛けてきた知人に「弱みを握られて」抜けることが許されなかった、と説明している。

ツイッチの広報担当者は『PCゲーマー』の問い合わせに対して「9月の時点で、トルコにいる150以上のストリーマーやゲーム関連企業などのパートナーと、我々の収益化ツールの不正利用に対する措置をとっている」と答えている。

他のニュースとして、『ニューワールド』では停止されているアカウントを驚くほど簡単な操作で解除できるバグが見つかっている。

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