Photo: Epic Games

アメリカ最大のユダヤ人団体「名誉毀損防止同盟(ADL)」はオンラインでゲームをプレイする若者の約3分の2がゲーム中に「ハラスメントを経験した」ことがあるという調査結果を報告している。

「ヘイト行為はゲームではない:オンライン・ゲームにおけるハラスメントまたはポジティブなソーシャル・メディア体験 2021」と題された今回の調査では13歳から17歳の子どもたちの間で少なくとも62パーセントはゲーム中にハラスメントを経験していることが明らかになっている。イギリスのゲーム情報サイト『ゲーミングバイブル』によると、この調査はオンライン・ゲームをプレイする9,700万人のアメリカ人を母集団としたアンケートの回答内容をサンプリングしたものとなっている。

名誉毀損防止同盟はビデオゲームやeスポーツ市場のデータ分析を行うニューズー社と連携して調査を行っており、対象者2,206人のうち542人が13歳から17歳の子どもだったという。調査ではプレイヤーが試合放棄または相手をブロックするといったゲーム・プレイに関する被害のほかに、試合中のボイスチャットやテキストチャットでもハラスメント被害が起きていることが判明している。

ハラスメント被害が発生しているゲームとして『ヴァロラント』、『コール オブ デューティ』、『フォートナイト』、『ドータ2』、『ロブロックス』などが挙げられている。

また、「調査で取り上げたすべてのゲームで、少なくとも87パーセントのプレイヤーはゲーム内における他のプレイヤーとの交流を肯定的に受け止めている」ことも明らかになっている。名誉毀損防止同盟が2020年に発表した調査結果に比べて少し減少しているが、ランキング上位のタイトルの中には90パーセント以上のプレイヤーが「プレイヤー同士の交流を肯定的に捉えている」ものもあるといい、次のように説明されている。

「ゲームは銃乱射事件やモラルとの関連性が指摘されているにもかかわらず、かなり多くのプレイヤーがオンラインのマルチプレイヤー・シューティング・ゲームで有意義な体験をしており、肯定的に捉えています。彼らは友人をつくり、自身や他者のことを学び、コミュニティを見つけているのです」

『マッデン NFL』や『マインクラフト』といったゲームは肯定的に捉えられているが、否定的な意見が多い作品も見受けられたという。「ハラスメント被害に合ったプレイヤーはより慎重にゲームをプレイするか、あるいはゲームを辞めています」

名誉毀損防止同盟はゲーム内で起こっているハラスメントと、実際のゲーム制作現場で起こるハラスメント問題にも違いはないと述べており、今回の調査でゲーム業界に対して問題の解決に取り組むよう訴えかけている。「読者の皆さんには現状を踏まえて今回の調査結果について考えていただきたいと思います。世間や社内の人々が開発会社に厳しい目を向けることによって、制作現場やゲーム内で蔓延しているヘイト行為やハラスメント被害に立ち向かわれることを願っています」

その他のニュースとして、アクティヴィジョン・ブリザード社がオンライン・イベント「ブリズコン 2022」を中止することを発表し、今後は「どのような人でも歓迎され、受け入れられていると感じられる安全なイベント」にするため内容を見直すことも明らかにしている。同社は社内全体で性差別やセクシャル・ハラスメントが横行しているとして今年7月にカリフォルニア州公正雇用住宅局から注意されていた。

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