半導体チップの供給問題が改善されつつあるという楽観的な見方もある中、アメリカの半導体企業アドバンスト・マイクロ・デバイセズ社(AMD)の最高経営責任者であるリサ・スーは、今年中はチップの供給は「かなり厳しい」状態が続くと警告している。
アメリカの投資週刊誌『バロンズ』の最近のインタヴューで、リサ・スーは現在の供給問題が解決する時期についての予測を語っている。
それによると、「今年はかなり厳しい状況が続くだろう」としながらも、「2022年は改善する可能性がある」と述べている。同社の生産能力が上がってきていることから半導体チップのバイヤーたちは「四半期ごとに確実に生産量が増えると考える」だろうと、リサ・スーは続けている。
彼女は同インタヴューで、過去12ヵ月間のPC部品の需要は「当社が想定していた強気の需要予測をはるかに超えています」と主張し、需要に対応するために「生産能力の増強を続けている」と述べている。
今年5月、リサ・スーはグラフィックカードの供給が2021年を通して改善していくだろうと前向きに考えていた。同様に、エヌヴィディアは「RTX 3060」の供給量が年内に改善されると発表している。
またアドバンスト・マイクロ・デバイセズ社はマイクロソフトから部品の入手が困難なために制限されているXboxシリーズX/Sの増産への協力を求められている。
2020年から2021年にかけて様々な問題が絡み合い、グラフィックカードやCPUの供給が著しく制限されていた。
膨大な数の電子機器に使用されている半導体チップの不足が、PC部品の不足につながっている。
生産供給の問題は、暗号通貨のマイニング業者によりグラフィックス・プロセシング・ユニット(GPU)の需要が高まったことで更に悪化している。2021年最初の数カ月間だけでも、推定70万枚のグラフィックカードが大規模な暗号通貨のマイニング企業によって買い占められている。
また『PCゲーマー』の記事にあるように、世界の一部の地域ではGPUの価格が急落しており、供給問題はすでに解決されつつあると考えられている。
その他のニュースとして、『トータル・ウォー:ウォーハンマー2』で最新ダウンロード・コンテンツ「ザ・サイレンス・アンド・ザ・フューリー」が7月14日に配信され、「ビーストマン」のファンたちとっては楽しみな内容となっている。
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