Photo: Square Enix

スチームが6月21日に公開したアップデート情報によりプラチナ・ゲームズ社が『ニーア オートマタ』から不正複製を防ぐコピーガード・ソフト「デヌーボ・アンチタンパー」を削除したことが明らかになっている。

ウェブサイト「スチーム・データベース」で、今回の変更が最初に発見されている。同サイトはスチームに登録されているゲームのアップデートや変更に関する情報を掲載するサイトとなっている。

このアップデートに関する変更を記したログには、『ニーア オートマタ』から「デヌーボが提供するDRM技術であるアンチタンパーを削除」と記載されている。

デヌーボ・アンチタンパーについては、PCゲームのプレイヤーからの評価が分かれていた。デヌーボ・アンチタンパーは、ゲームがクラッキングされ海賊版が出回るのを防ぐためのソフトウェアとして設計されているが、正規品を購入したプレイヤーにとっては様々なデメリットがあると言われてきた。

デメリットの1つとして『ニーア オートマタ』のようにインターネット接続が不要なシングルプレイのゲームであっても、デヌーボを使用したゲームをプレイするには安定したインターネット接続が必要となることがあげられる。

また、デヌーボ・アンチタンパーを使用するとPC上でゲームの動作が悪くなることも報告されている。『エクストリーム・テック』の調査で取材をしたジョエル・ルスカは、デヌーボが「確かにPCゲームのパフォーマンスを低下させる」と述べている。

デヌーボ・アンチタンパーを『ニーア オートマタ』から削除するという決定を受けて、他の開発スタジオでも同様の決定が相次いでいる。

今月初めにデヌーボは『モンスターハンター:ワールド』からも削除されている。その後1週間も経たないうちに、『マス・エフェクト・レジェンダリー・エディション』がゲームファイルからデヌーボを削除するアップデートを行い、ゲーム全体のサイズが約1GB減少したという。

デヌーボのセールス・ディレクターであるエルマー・フィッシャーは、デヌーボ・アンチタンパーを使用したとしても、ゲームが永遠にクラッキングされないようにすることは「ゲーム業界ではあり得ない」と述べている。

その他の関連ニュースとして、『レインボーシックス シージ』で特定のスキンを装備するとプレイヤーの目視がとても難しくなることが報じられているが、ユービーアイソフトの開発者はすでにスキンによる見えにくさの問題に対処することを計画している。

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