Photo: Roblox Corporation

アメリカの音楽出版社は大ヒットしているオンライン・ゲーミング・プラットフォーム『ロブロックス』の開発元に対して、著作権侵害を理由に2億ドル(約219億円)の損害賠償を求める訴訟を起こしたと報じられている。

全米音楽出版社協会が大手音楽レーベルのアブコ・ミュージック&レコードやインディーズ音楽レーベルのビッグマシン・レコードなど、複数の音楽出版社を代表して提訴を行っている。全米音楽出版社協会はゲーム内でユーザーによる著作権の侵害があってもロブロックス社はそれを防ぐために必要な対策を講じず、「使用許諾を得ていない楽曲を堂々と利用している」と主張しており、少なくとも2億ドル(約219億円)の損害賠償を求めている。

全米音楽出版社協会によると、著作権保持者の同意や彼らに対する報酬もなく『ロブロックス』で使用されている楽曲にはアリアナ・グランデ、イマジン・ドラゴンズ、デッドマウス、エド・シーラン、ザ・ローリング・ストーンズの楽曲が含まれているという。

全米音楽出版社協会の会長兼最高経営責任者を務めるデヴィッド・イズラライトは、現地時間6月9日に開催された業界団体の株主総会でこの訴訟について発表しており、ロブロックス社は「若者たちが著作権に関する知識がないことを巧みに利用している」と批判している。

さらに、一日あたりのアクティブ・ユーザーが4200万人を超える『ロブロックス』に関して次のように述べている。「ロブロックス社はユーザーがプラットフォームに音楽をアップロードするたびに支払いを要求することで、何億ドルもの収入を得ています。その一方で著作権が繰り返し侵害されることを防止する対策や、ユーザーにそのリスクを警告することはほとんど行っていません」

さらに、今回の訴訟によって「楽曲制作者たちがプラットフォームにアップロードされた楽曲に対して十分な報酬を得られるようになり、ロブロックス社はゲームの人気と収益性を高める力添えをした楽曲制作者たちに対する責務を担うようになるでしょう」と続けている。

アメリカのエンターテインメント雑誌『ヴァラエティ』がコメントを求めたが、ロブロックス社からの回答はなかったという。

全米音楽出版社協会の株主総会でデヴィッド・イズラライトトは、アマゾンが提供するストリーミング・プラットフォーム・サービス「ツイッチ」も楽曲の使用許可を取得していないと指摘している。また「無断使用されているの楽曲をID化して『ツイッチ』から削除する集中的な執行プログラム」が現在進行中であることも明らかにしている。

今月初め、「ツイッチ」は同社のライブ・ストリーミング・プラットフォームを利用するストリーマーたちに対して、音楽出版社から「デジタル・ミレニアム著作権法」に基づく更なる削除申請の通知が送られてくるだろうと警告している。同社は音楽出版社が自動ツールを使って著作権が保護された音楽を含む動画を検出していると考えている。

「私たちは全米音楽出版社協会に関してより透明性を持って対応することをお約束します」とツイッチはストリーマーたちに送ったメールで次のように説明している。「最近、音楽出版社からデジタル・ミレニアム著作権法に違反した動画として、約1000件もの削除申し立てを一括で受け取りました。私たちは音楽レーベルと積極的に話し合い、音楽の権利保有者とストリーマーの双方にとって良い解決策を模索しています」

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