『ファイナル・ファンタジーXIV』のプロデューサーである吉田直樹は、世界中で5Gモバイルネットワークが普及するにつれて、徐々に家庭用ゲーム機は姿を消していくだろうと話している。
イギリスの経済紙『フィナンシャル・タイムズ』によると、吉田直樹は5Gネットワークの高速化によって「家庭用ゲーム機」がビデオ・ゲームの主要プラットフォームではなくなる兆しが見え始めていると述べている。
「5Gが世界標準になれば、どんなデバイスにも動画を転送できる時代がやって来ます。プレイヤーはゲーム機やモニターに縛られることなく、あらゆるデバイスで高品質なゲーム体験を楽しめるようになるでしょう」
また、新型コロナウイルスの影響で家庭用ゲーム機の人気は高まったものの、ゲーム業界は「確実にストリーミング中心の方向に向かっており、コロナウイルスがこの進化を遅らせることはないと思います」と続けている。
「家庭用ゲーム機はテレビの前に座り、電源を入れて起動するのを待つ必要があり、時間のかかる娯楽でした」と彼は続けている。「ステイホーム期間で家にいると、ついゲーム機のスイッチを入れる機会は増えましたけどね」
この1年間でマイクロソフト、アマゾン、グーグルなどの企業が自社のクラウド・ゲーミング・サービスを推進している。しかし、次世代機となるXboxシリーズX/Sとプレイステーション5もこれまで以上に人気があり、2022年以降も在庫不足が続くと見られている。
その他のニュースとして、マイクロソフトはXbox本体の販売で利益を上げたことがないことを明らかにしている。同社のビジネスモデルは利益性の高いゲームソフトの販売やサブスクリプション・サービスを含む「エンド・ツー・エンドの顧客体験」を提供することを目的としており、このゲーム体験の提供にゲーム機本体が不可欠であることから赤字でも販売を続けていると述べている。
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