Photo: Valve

欧州委員会はスチームを運営するヴァルヴ・コーポレーションとその他のゲーム会社5社にヨーロッパで地理的な販売制限を行ったとして制裁金を科している。

欧州委員会はウェブサイトで公開した声明の中で、ヴァルヴ社のほかカプコン、バンダイナムコ、ゼニマックス・メディア、コチ・メディア、フォーカス・ホーム・インタラクティヴが、ユーザーの地理的な位置に基づいてゲームの販売を制限していたとし、この行為がEUの競争法に違反していると述べている。

「ヴァルヴ社とゲーム会社5社は欧州経済領域内のユーザーの地理的位置をもとに一部のPCゲームの販売を制限する通称『ジオ・ブロッキング』を行いました」と同委員会は表明している。

ジオ・ブロッキングとはある地域や国のユーザーに対し、別の地域で安く販売されている製品を購入できないように制限をかけることとなっている。

欧州委員会は当該の企業がジオ・ブロッキングにより「欧州の消費者が最適な価格で買い物をするというEU域内のデジタル単一市場の利益を損ねるものです」と指摘している。「スポーツ、シミュレーション、アクションなど様々なジャンルのPCビデオゲーム約100本」がジオ・ブロッキングによる影響を受けたと続けているが、具体的なタイトルについては言及していない。

ヴァルヴ社には「欧州委員会に協力しなかった」ことにより、160万ユーロ(約2億円)以上の制裁金が科されている。その他のゲーム会社5社は同委員会への協力に合意し、総額600万ユーロ(約7億5600万円)以上の制裁金が科される。

これを受けてヴァルヴ社の広報担当者は非協力的な行為があったとする同委員会の主張に異議を唱えている。「7年に及ぶ調査期間中、当社は欧州委員会に全面的に協力し、要求されたすべての証拠と情報を提出してきました」と『ザ・ヴァージ』に対して述べている。「当社が法律に違反したとする欧州委員会の主張は認められません。当社は欧州委員会の調査結果と当社に科せられている制裁金に異議を唱えます」

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