Photo: EA

ゲーム開発会社であるエレクトロニック・アーツが動的難易度調整技術に関する特許を取得している。

クラウドのAI技術を活用した動的難易度調整(DDA)は、プレイヤーの能力に応じてゲームの難易度を調整するという。

例えば『FIFA』のようなゲームでプレイヤーがゴールをなかなか決められない場合には動的難易度調整技術によってゲームが少し簡単になるという。同様に、そのプレイヤーにとってゲームが少し簡単すぎると思われる場合にはAIが難易度を上げることもあるという。

この特許は3月25日に認められ、少しでも長くプレイヤーを熱中させようというエレクトロニック・アーツの意図が明らかになっている。同社は「ゲームの難易度が高すぎたり低すぎたりすると、ユーザーはゲームを楽しめなくなってしまうことがあります」と述べている。「その結果、ユーザーがゲームをプレイする回数が減ってしまいます」

「したがってゲーム開発での課題のひとつは、ユーザーがより長い時間楽しめるような難易度のゲームをつくることです」

特許に含まれる多くの図面は、この技術がどのように機能するかを示している。動的難易度調整では、ゲームプレイ中の動きを測定することでプレイヤーのデータを収集している。プレイヤーがあらかじめ設定された基準値を十分に満たすと、動的難易度調整が有効になるという。

エレクトロニック・アーツは今年初め、この技術に関して集団訴訟を起こされている。3人のプレイヤーが開発者を『FIFA』、『マッデンNFL』、『NHL』 で動的難易度調整技術を使用したとして訴えていた。

この3つのゲームには、プレイヤーがゲーム内のアイテムを購入できる「マイクロ・トランザクション(アイテム課金)」を利用できるモードがあるという。この訴訟で原告は、エレクトロニック・アーツ社が動的難易度調整を利用してゲームの難易度を上げ、プレイヤーに課金を促したと主張している。

この訴訟ではエレクトロニック・アーツがこの技術をどのように使用しているかを説明し、この技術の開発プロセスを公開したことで、最終的に原告が訴えを取り下げている。

エレクトロニック・アーツはプレイヤーの課金を促すためにこの技術とマイクロトランザクションとを組み合わせて使用することはないとしている。集団訴訟の却下を受けてエレクトロニック・アーツは声明を発表し、公平なプレイの提供と動的難易度調整の使用に関する取り組みの詳細について説明している。

先日、「FIFAアルティメットチーム」のファンが自分のドリーム・チームを編成するのに必要な費用を算出し、費用が高すぎるとしてエレクトロニック・アーツは批判を受けている。

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