Photo: CD Projekt Red

ブルームバーグは『サイバーパンク2077』についてCDプロジェクト・レッドの開発者がゲームに存在する多数の不具合を発売前に把握していたと報じている。

ブルームバーグ社のジェイソン・シュライアーは報道の中で共同創業者のマーチン・イウィンスが先日公開した動画の中で述べた、発売前にバグの規模を把握していなかったとの主張に従業員が反論していると報告している。

ジェイソン・シュライアーは「20名以上のCDプロジェクト・レッドの現従業員と元従業員」にインタヴューを行い、目標設定の際の確認不足、雑な計画、技術的な欠陥など、開発プロセス上の問題点について聞き取りを行ったという。

元オーディオ・プログラマーのエイドリアン・ジュクビアクは、『サイバーパンク2077』の開発は当時人気だった『ウィッチャー3』より難しいプロジェクトにも関わらず、会社は「なんとかなるだろう」と思っていたと語っている。

発売前から開発状況の危機的状況に関して様々な事が報じられてきたが、ジェイソン・シュライアーは「10名以上の従業員が上司や同僚から残業を強制されていると感じていた」と報じている。

エイドリアン・ジュクビアクは「1日13時間仕事をしていた時期もありました。あともう少し働いていたら、おそらく最高記録だったね。週に5日はそんな感じで仕事をしていたんだ」と語っている。

ジェイソン・シュライアーは2018年のE3で発表された『サイバーパンク2077』のデモ動画が、ファンとジャーナリストに感銘を与えた件についても報じている。開発者はジェイソン・シュライアーにデモが「ほぼすべてて『でっち上げ』」であり、「CDプロジェクト・レッドではまだゲームプレイの基本システムやコーディングが終わってませんでした。その為、自動車での待ち伏せなど多くの機能が削除されました」と説明している。

記事では『サイバーパンク2077』が2012年に開発が発表されたものの、2016年後半まで開発が開始されたなかったことについても触れられている。「時間外労働でも開発は早まらず」、2020年4月16日という発売日が発表された時も、その後発売日は何度も延期されたが、開発チームでは発売の準備ができるのは2022年と考えていたため、その発売日を「冗談」だと思ったと語っている取材者もいたという。

先月、CDプロジェクト・レッドの株主は同社が株主やユーザーに誤解を招く表現をしたとして集団訴訟を起こしている。

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