Photo: Naughty Dog

ゲーム『ザ・ラスト・オブ・アス』のディレクターで、ノーティー・ドッグのヘッドであるニール・ドラックマンはインタヴューで「AIはコンテンツ制作そのものに革命を起こしていきます」と語っている。

ソニーによるインタヴューでニール・ドラックマンは「AIは会話やキャラクターの細かなニュアンスの表現も可能にし、創造性を高めてくれます」と語っている。AIについては「倫理的な問題に対応しなければなりません」ともニール・ドラックマンは語っているが、そこについてはこれ以上ふれていない。

AIを取り巻く倫理的な懸念には、AIに必要なコンピューターに電力を供給するために膨大なエネルギーが必要であることや、大規模な言語モデル(LLM)がどこで学習させたデータを入手するのかが透明性に欠けることなどがある。

ニール・ドラックマンはインタヴューの中でAIが他のツールと並んでコストや技術的なハードルを下げるのに役立っていると述べている。「ゲームコンテンツがリアルになると、他メディアへの展開がしやすくなります。このようなバーチャルセットをアセット化し、他のメディアに転用することもできるかもしれません」

ニール・ドラックマンはAIの「リモート・ワーク・ツール」としての利点についても語っている。「出張を減らし、制作プロセスを合理化しています。ドラマシリーズ『THE LAST OF US』のシーズン2はカナダで撮影したのですが、私はロサンゼルスからコンピューターや電話を介して監督しました」

しかし、ニール・ドラックマンは新たなテクノロジーがどこにメディアを連れていくのかを考えているとしながらも次のように語っている。「重要なのは、ツールの使い方よりも、クリエイティブの基礎をマスターすることです。AIの限界は、使う人の創造力次第。コンテンツを監督するには、美術史、構図、ストーリーテリングへの深い知見が不可欠です」

Copyright © 2024 BandLab UK Limited. NME is a registered trademark of BandLab UK Limited being used under licence.

関連タグ