スクウェア・エニックスは新中期経営計画を発表して、「マルチプラットフォーム展開を強力に推進」すると述べている。
現状ではスクウェア・エニックスのタイトルの多くはコンソール独占となっており、『ファイナルファンタジー』シリーズや『フォースポークン』がプレイステーションとPCのみとなっているのに対して、『オクトパストラベラーⅡ』はNintendo SwitchとXbox、ならびにPCで展開されている。しかし、今後は変更される見込みだという。
週末にスクウェア・エニックスは「新中期経営計画 さらなる成長に向けた再起動の3年間」を発表している。
「4つの戦略」として「デジタルエンタテインメント事業の開発体制最適化による生産性向上」、「コンタクトポイント強化による収益獲得機会の多様化」、「経営基盤の更なる安定化に向けた各種施策の導入」、「成長投資と株主還元のバランスを勘案したキャピタル・アロケーション」が挙げられている。
「デジタルエンタテインメント事業の開発体制最適化による生産性向上」では「『確かな面白さ』をお届けする『量から質』への転換」が謳われており、「スクウェア・エニックスならではの『面白さ』をお届けするタイトル開発への注力」が掲げられている。
また、「コンタクトポイント強化による収益獲得機会の多様化」では「主要IPタイトルおよびAAAタイトルは任天堂プラットフォーム、プレイステーション、XboxやPCを含む、マルチプラットフォーム展開を強力に推進」すると謳われている。これにより『ファイナルファンタジー』シリーズの過去作や新作がプレイステーション独占にならないことが期待されている。
スクウェア・エニックスは「海外事業部門の機能および組織構造の見直し」も掲げており、「ヨーロッパ、アメリカ領拠点の機能および組織構造の見直しと、それに伴うコスト最適化」、「国内外グループリソースとの協業促進によるロンドン開発拠点の機能強化」を挙げている。
計画の一環としてスクウェア・エニックスは今後3年間の「戦略的投資」のために1000億円を確保しており、うち200億円を自社株購入に充てるとしている。
スクウェア・エニックスは先日、2024年3月期に「コンテンツ制作勘定の廃棄損」として約221億円の特別損失を計上すると発表していた。これは「環境の変化を考慮し、開発リソースの選択と集中を図る」としてHDゲームタイトルの開発方針の見直しを決定したものとなっている。スクウェア・エニックスについては『ファイナルファンタジーVII:リバース』の売り上げが『ファイナルファンタジーVII:リメイク』の半分に留まることも報じられている。
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