Photo: Firaxis Games

ニューラルリンクの脳インプラントを初めて受けた人物が最初にやったことが『シドマイヤーズ シヴィライゼーション VI』を一晩中プレイすることだったことが明らかになっている。

ニューラルリンクは2016年にイーロン・マスクと複数の科学者によって設立された企業で、神経信号を使って人間がテクノロジーとコミュニケーションする方法を開発している。同社はこの技術が麻痺を抱える人々の生活を改善し、彼ら自身が生活をよりコントロールできるようになることを目的としている。

今年、イーロン・マスクはニューラルリンクが同社初の「脳コンピューター」インターフェースを患者の頭部に埋め込んだことを発表しており、2月にはこの匿名の患者が完全に回復し、思考だけでコンピューターのカーソルを操作できるようになったことを発表している。

今回、ニューラルリンクは『シドマイヤーズ シヴィライゼーション VI』をプレイできるようになるなど、インプラントの詳細について動画で明かしている。

生配信によれば、患者は29歳の完全四肢麻痺のノーランド・アーボーで、2016年に交通事故で肩から下が麻痺することとなっている。

ノーランド・アーボーはデジタルチェスをプレイしたり、コンピューターのバックグラウンドで流れる音楽を一時停止したりする能力をビデオで紹介し、この技術が「世界を変える」可能性があると感じたため、トライアルに参加したかったと語っている。彼はその能力を「フォースを使う」ことに喩えている。

「スクリーンを見つめるだけで、カーソルが思い通りに動いてくれる。これはすごい経験だよ」とノーランド・アーボーは続けている。

ノーランド・アーボーは初めてニューラルリンクのテクノロジーを完全にコントロールできるようになったとき、事故以来できなかった『シドマイヤーズ シヴィライゼーション VI』を朝6時までプレイしたことも明かしている。「プレイできなかったけど、今は文字通りベッドに横になって思う存分プレイできるんだ。正直、現時点での最大の制約はインプラントの充電を待たなければならないことだね」

ノーランド・アーボーはニューラルリンクのテクノロジーで『マリオカート8 デラックス』もプレイできたという。「あれは衝撃だったね」とノーランド・アーボーは語っている。「1週間で使えるようになるとはおもっていなかった。父親や仲間が勝たせてくれなくても、すごくビックリしたよ」

「完璧ではない。これが旅の終わりだとは思ってほしくない。まだまだ、やらなければならないことがある。でも、すでに僕の人生は変わったんだ」

2022年、完全麻痺のALS患者が脳のインプラントを使ってトゥールのアルバムを聴くことを行っている。

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