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エンタテインメント・ソフトウェア協会が主催する毎年恒例のゲーム見本市「E3」がもう開催されないことが発表されている。

第1回のE3ことエレクトロニック・エンタテインメント・エキスポは1995年に開催され、すぐにビデオ・ゲーム業界において最大の見本市となっている。「前年よりも毎回規模が大きくなってきたE3は20年以上を経て、お別れを言う時が来ました」とソーシャル・メディアのメッセージには書かれている。

『ワシントン・ポスト』紙に非営利団体であるエンタテインメント・ソフトウェア協会のCEOのスタンリー・ピエール・ルイスは競合のイベントやパートナー各社が独自に開催するイベント、観客の習慣の変化、新型コロナウイルスによる混乱といった複合的な要因で今回の決定となったと述べている。

「業界全体、プレイヤー、クリエイターがE3に多くの情熱を傾けてくれていることは分かっていました。私たちもそうした情熱を共有していました」とスタンリー・ピエール・ルイスは説明している。「これだけ愛されているイベントにさよならを言うのは難しいことですが、この業界にファンやパートナーと接触する新たな機会を生み出すことを考えれば正しいことだと思います」

最後に対面のイベントとしてE3が開催されたのは2019年で、今年も復活させる計画はあったが、任天堂、セガ、ソニーが参加しないことを受けて頓挫している。今年3月にE3は中止が発表されていた。

「E3はゲーム業界にとってマーケティングとビジネスモデルのための場で、新製品に関する情報を世界中に提供するためのものでした」とスタンリー・ピエール・ルイスは説明している。「各企業は独自のショーケースを含むさまざまな手段を通じて、消費者や関係企業にアクセスできるようになっていました」

2021年に任天堂は独自のダイレクト・プレゼンテーションを開催し始めて、他の企業もその流れに追随することになった。2019年、ジェフ・キーリーはE3に関与しないことを発表して、サマー・ゲーム・フェスとゲーム・アウォーズといった別のショーケースを立ち上げている。

「主要企業のいずれかが個々のショーケースを開催することができるようになり、ゲームの幅広さを見せるために他の業界をパートナーに迎えることもできます」とスタンリー・ピエール・ルイスは続けている。「それはこの業界にとって面白いことであり、様々な方法で新しいオーディエンスを惹きつける方法を模索するチャンスでもあります」

しかし、2023年のゲーム・アウォーズはゲーム業界の功績を讃えるのではなく、広告に割かれた時間の長さについて激しい批判を受けている

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