Photo: Oculus
『ドゥーム』と『クエイク』を手掛けたことで知られるジョン・カーマックがメタ社を退職して、同社へのメールで「もっと真剣になれ」という意味合いのメッセージを残している。
コンサルティングの最高技術責任者だったジョン・カーマックは辞職する前に同社に対して怒りのメールを送っている。
『ビジネス・インサイダー』によると、その手紙には以下のように綴られていた。「これが、私がVRのために費やしてきた10年間の終わりです。複雑な思いもあります」
「『メタ・クエスト2』は携帯型VRデバイスであり、インサイドアウトトラッキング、PCストリーミングのオプション、4K（に準ずる）解像度、費用対効果の高さなど、私がそれまで夢見てきたものとほぼ同じです。ソフトウェアには不満もありますが、それでも何百万人もの人々がソフトウェアから恩恵を受けています」
「私たちは良いデバイスをつくることに成功しました。それは世界をより良くすることに貢献できています。もし違う決断をしていれば、もっと早く、もっとうまくいったかもしれませんが、それでも私たちは『適切なもの』に近いものをつくったのです」
続けてジョン・カーマックはメタ社の「効率性」を次のように批判している。「莫大な人数と資金のリソースを有しながら、いたずらに生産性を落として、効率を高める努力を怠ってきました。残念ながら私たちの組織は、私が理想とする効率性の半分でしか運営できていないと思います。あざ笑いながら、うまくやっているよと言う社員もいれば、『半分？ いやいや、私は理想とする効率性の4分の1でしかできていないよ！』と笑う社員もいるでしょう」
「文句はここまでにします。私は効率性を改善する戦いに疲れました。自分が立ち上げたスタートアップ企業の仕事に専念しますが、戦いにはまだ勝てるのです！ VRは世界の多くの人に価値をもたらすし、メタ社ほどVRの進化をリードできる企業はないでしょう。もしかしたら、今のまま突っ走っていても効率性は上がるのかもしれませんが、改善の余地は十分にあります」
メールは「もっと良い決断をして、気を抜かずもっと真剣に取り組みましょう」と締めくくられている。
その他のニュースとして、メタ社は『マーベルアイアンマン VR』や『レジデント イービル4 VR』の開発チームを含む3つのゲーム開発スタジオの買収を発表している。
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