Photo: The Project NZ/ Gabe Newell

米ニューハンプシャー州の上院議員マギー・ハッサンはスチームにネオナチや白人至上主義に関するコンテンツが大量に存在しているとして、ヴァルヴ社の設立者ゲイブ・ニューウェルに対策を要請する公開書簡を出してしている。

海外メディア『ヴァイス』によると、マギー・ハッサンは公開書簡で次のように述べている。「ビデオ・ゲームのデジタル配信サービス“スチーム”に過激派のコンテンツが存在しています」

「スチームはビデオ・ゲーム界における最大のデジタル配信プラットフォームとして、国内外問わず非常に大きな影響力を持ち、あらゆる年齢のユーザーに利用されています。しかしながら、スチームにはネオナチ、過激派、女性蔑視など、悪意に満ちたコンテンツを支持するプレイヤーが数多く存在していることが懸念されます」

オープンレターではその具体例として、ネオナチのスローガンや白人至上主義のコールサイン、「第三帝国(ナチス・ドイツ)に関する写真の掲載」などが挙げられている。

「特にオンライン上のコメントが現実世界での暴力に影響することを考慮すると、ヴァルヴ社は悪意あるコンテンツへの対策を講じるべきです」

今年5月、米ニューヨーク州バッファローで起きた、10人の命を奪った銃乱射事件を受けて、ツイッチとディスコードの対応に関する捜査が行われている。この事件は人種差別に起因する犯行と見られている。

容疑者は犯行前にディスコードを使って白人至上主義的な主張を広めていたほか、襲撃の計画や実行場所となる黒人が多く住む候補地についても語っていた。

マギー・ハッサンはツイッターで公開書簡をシェアして、次のようにツイートしている。「ビデオ・ゲームのプラットフォームは過激派の温床となり得るため、早急な対応を要請します。ヴァルヴ社はこれ以上、ネット上で憎悪に満ちたイデオロギーを増幅させてはいけません。(このイデオロギーは)あらゆる年齢のユーザーにとって有害であり、現実世界で暴力という脅威に繋がる可能性があります」

さらに、マギー・ハッサンはユーザーが「過激派、人種差別、反ユダヤ主義、性差別や同性愛嫌悪」に関連するコンテンツを投稿した場合のモデレーションや対策措置について、ヴァルヴ社のゲイブ・ニューウェルに質問している。現地時間2023年1月15日を期日として回答を求めているが、ヴァルヴ社は現時点ではコメントを出していない。

先月、『ザ・シムズ4』のギャラリーに反ユダヤ主義および親ナチス的なコンテンツが相次いでアップロードされる事態が発生して、エレクトロニック・アーツはコンテンツ・フィルターに「重要なアップデート」を実施している。

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