コールオブデューティモダン・ウォーフェア2、チート対策ソフトの不具合でアカウントが誤って凍結される事態に

Photo: Activision Blizzard

『コールオブデューティモダン・ウォーフェア2』では一部のプレイヤーのアカウントが誤って凍結される事態が発生している。

『コールオブデューティモダン・ウォーフェア2』に導入されているチート対策ソフト「リコシェ」が原因とみられるバグによって、誤ってプレイヤーのアカウントが凍結される事態が続出しており、多くのプレイヤーが米国の州裁判所や政府機関に被害を報告しているという。

元マイクロソフト社員で、自称『モダン・ウォーフェア2』のカジュアル・プレイヤーであるマイク・スワンソンは自身のブログでこの問題を説明しており、次のように述べている。「アクティヴィジョン・ブリザードはチート対策ソフト『リコシェ』の性能を過信しています。それと、『コールオブデューティモダン・ウォーフェア2』がバグだらけのままリリースされたことも相まって、プレイヤーのアカウントが誤って凍結される問題が起きていて、シングルプレイヤー・モードさえプレイできない状態です。しかも、誤って凍結されたことをアクティヴィジョン・ブリザードに報告できないし、アカウントも復活できません」

Hello Activision, why are you banning randomly players from Warzone ? Will you give at least a reason for the permanent ban ?#CallofDutyModernWarfareII, #Warzone2, #ActivisionBlizzard #Activision pic.twitter.com/hJyAKKfYD6

— De Mo (@squeedeemontee) November 29, 2022

さらにマイク・スワンソンのブログによると、『モダン・ウォーフェア2』の公式サブレディットではアカウント凍結に関する投稿を禁止しているため、ユーザーが独自に今回のアカウント凍結問題専用のディスコード・グループを立ち上げており、500人以上のメンバーがアクティヴィジョン・ブリザードから不当な扱いを受けているとして米非営利団体「商事改善協会」や連邦取引委員会といった機関に被害を報告しているという。

マイク・スワンソンは次のように述べている。「ユーザーは70ドルを払ったにもかかわらず、不当にアカウントを凍結されて、アクティヴィジョン・ブリザードからアカウント凍結について説明もなく、（アカウント復旧のための）救済措置もなく、報告する方法もありません」なお、マイク・スワンソン自身も「不正なソフトウェアの使用とゲームデータの改ざん」を理由にアカウントを凍結されたが、チート用ソフトなどは一切使用していないと述べている。

「アクティヴィジョン・ブリザードにとって都合がいいことに、何が原因でアカウントが凍結されたのか説明はなく、言う通りにするしかありません。他にも今後アクティヴィジョン・ブリザードの他のゲームをプレイする際に、アカウントの凍結を避けるために、“この種の違反行為を行わないように”という注意書きも送られてきましたが、そもそも私は不正行為はしておらず、何が不正行為に当たるのかも不明なので、念のため（知らないうちに規則に抵触しないように）他のアクティヴィジョン・ブリザードのゲームはインストールしないようにしています」

「いかなる理由であれ、アクティヴィジョン・ブリザードは、理由も告げずにユーザーのアカウントを無期限に凍結して、何の救済措置もせずにプレイヤーからお金を巻き上げています。これは詐欺ではないかもしれませんが、どう考えてもプレイヤーに不利なやり方です」

アクティヴィジョン・ブリザードのレディット・ページでも、マイク・スワンソンが報告しているのと同様の問題が報告されている。さらに、スチームのレヴューでもバグが原因でアカウントが凍結されたという報告が寄せられている。

他にもマイク・スワンソンはアクティヴィジョン・ブリザードのサポート・スタッフから送られたとされるメッセージを紹介している。スタッフは次のように述べている。「アカウント凍結によりプレイヤーの皆様にご迷惑をおかけしていること、また、理由もなく弊社がユーザーのアカウントを凍結することがある事態についても承知しております。同様の件に関していくつかのご報告を受けています」しかし、現在のところアクティヴィジョン・ブリザードはこの件について対応措置を取っていないようだ。

ゲーム開発者でもあるマイク・スワンソンは、バグが原因でアカウントが凍結される理由について次のように自身の見解を述べている。

「チート対策ソフトのリコシェが、頻繁に生じているクラッシュやそれに伴うファイルのエラーを、プレイヤーの意図的な操作として誤認識している可能性があります。こういった誤認識を防ぐためにどんなプログラムを実装すべきかは大体検討がつきます。ゲーム中でクラッシュが多発してるのを考慮すると、リコシェが原因と考えられますが、アクティヴィジョン・ブリザードはリコシェを調査する気がないようです。先方に私のPCに遠隔操作できる権限を付与するのでアカウントの凍結を解除して欲しいと、開発元に問い合わせましたが、この記事を書いている時点では何の返答もありません」

今年8月には、『エーペックスレジェンズ』でもチート対策ソフトが原因のバグがプレイヤーから報告されており、誤ってアカウントが凍結される事態が発生していた。

その他のニュースとして、アマゾン・ゲーム・スタジオがリブート版『トゥームレイダー』の新作をリリースすると発表している。