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AIが生成した作品への規制を求めて、数百人ものアーティストたちが作品共有サイト「アートステーション(Artstation)」に抗議している。

プロも愛用する「アートステーション」は、ホームページで次のように紹介されている。「簡単な操作で効果的なポートフォリオを作成して、感性の合うアート業界の人々にあなたのオリジナル作品を見てもらえます。誰でもすぐにプロ仕様の作品集(ポートフォリオ)を作成・公開できます」

しかし、ここ数週間でサイトのトップページにAI生成作品が数多く掲載されるようになり、AI作品の多くがアートステーションのようなアート関連サイトに掲載されている作品を学習させて生成されたものであることが問題視されている。

『マルチヴァーサス』でキャラクター・アーティストを務めるダン・エダーは「アートステーションのトップページにAI作品がたくさん掲載されてるのを見て悲しいです」とツイートしている。「私も遊び感覚でAIを使って画像を作るのは大好きですが、コンピュータで生成された画像を、アーティストが長い時間をかけて制作した作品と並べて同列に扱うのは、失礼にもほどがあります」

イラストレーターのニコラス・コールと衣装デザイナーのイモジーン・チェイズは「AI生成画像に反対」と書かれた画像をアートステーションに投稿して、AIを使った作品の投稿に抗議している。この抗議を目的にした画像が何百回も繰り返し投稿されており、現在アートステーションの「トレンド」ページは、AI生成作品に抗議する画像で埋め尽くされている。

投稿された画像には「私はこのオンライン抗議に参加して、AI作品の氾濫を防止する対策をとるようアートステーションに求めます」という説明文が添えられており、抗議者たちは「アートステーションはアーティストが主役のコミュニティであり続けるべきです。一緒にこの画像を投稿してアートステーションに抗議の声を届けましょう」と呼びかけている。

現在、アートステーションは、AIで生成された画像の表示や投稿に制限を設けておらず、抗議行動についてもコメントしていない。

その他のニュースとして、カナダのアダルト動画サイト「ポルノハブ」では毎年恒例の「一年の振り返り(Year In Review)」として、今年人気だった動画の統計を公開しており、今年も『フォートナイト』がビデオゲーム関連動画で最も人気だった検索ワードとなっている。

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