Photo: Nintendo

ニンテンドー・オブ・アメリカは『大乱闘スマッシュブラザーズ』の腕を競う非公式の世界大会『スマッシュ・ワールド・ツアー』について、「突如」大会運営者に「もう開催はできない」と伝えたと報じられている。

『コタク』によると、この大会は任天堂以外の第三者団体が運営しており、eスポーツや格闘ゲームの大会の中でも最大規模になっている。

『スマッシュ・ワールド・ツアー』運営陣は公式発表で「『SWT』は2022年だけでも世界中で6400以上のライヴ・イベントを開催して、32万5000人以上が参加する世界最大規模のeスポーツ・イベントとなっていました」と述べている。

「この大会では、25万ドル(約3400万円)以上という『大乱闘スマッシュブラザーズ』史上最高額の賞金も用意するはずでした。さらに、2023年の大会では35万ドル(約4800万円)以上の賞金を用意する予定でした」

ところが運営陣は11月29日に今年の『スマッシュ・ワールド・ツアー決勝大会』と、来年度の『スマッシュ・ワールド・ツアー2023』は「中止せざるを得なくなりました」と発表している。

公式発表では「突如、任天堂から開催を許可しないとの通告を受け取りました」と述べている。

「この1年間にわたる任天堂との話し合いの内容を考えると、今回の突然の通告はあまりにも衝撃的なものでした。通知を受けて、私たちは適切な手順を踏み、法的な助言を受けながら、休む間もなく公式発表文を作成しました」

世界大会の運営陣は今回のニュースについて「本当にショックを受けています。ただ、私たちは長年にわたるすべてのサポートに心から感謝しており、『スマッシュ・ワールド・ツアー』のコミュニティを築きあげられたことについては、とても嬉しく思っています」と発表している。

運営陣は今回の中止に関して協力者、参加者、ファンに対する影響は「計り知れない」と述べており、2023年には「知名度の低い地域でもイベントを行う」ことを検討していたという。

「今回の任天堂の決定によって、それらすべての計画がストップしてしまうことになり、大変残念に思います」と述べている。

「実は、昨年の『スマッシュ・ワールド・ツアー・チャンピオンシップ』は(そして『スマッシュ・ワールド・ツアー』も)中止される可能性があると心配していました。『パンダカップ』の開催が最初に発表された2021年11月、任天堂から話をしたいと連絡があり、任天堂の法務の担当者を含めた人たちとすぐに電話をしました」

「任天堂がパンダ・グローバルとライセンス契約を締結したことで、私たちのような非公式の大会は中止になるかもしれないと考えていました」

「ところが、電話では正反対のことを言われてとても驚きました」

運営陣は「今回の任天堂による決定を受けて、数十万ドルの損失を被ることになるでしょう」と述べている。

公式発表の全文はこちらから。

https://medium.com/@smashworldtour/smash-world-tour-official-statement-f568a3d135c8

その後、『コタク』が任天堂の広報担当者からの返答を掲載している。「『スマッシュ・ワールド・ツアー』と話し合いを続け、他のパートナー候補と同様に慎重に検討してきましたが、残念ながら2023年の大会について合意に至ることはできませんでした」

「弊社はすでに参加を予定していたプレイヤーのことを考慮し、『スマッシュ・ワールド・ツアー・チャンピオンシップ』を含め、2022年に予定されていた大会については、いかなる変更や中止も要請していません」

この回答を受けて、『スマッシュ・ワールド・ツアー』は「私たちの公式発表の内容を考えても、なぜ任天堂がこのような見解を示しているのか納得ができません」と述べている。

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