Photo: Sledgehammer Games

2023年よりグラミー賞に新設されたビデオゲームの楽曲を対象にした部門賞「最優秀サウンドトラック・アルバム作曲賞、ゲーム、その他インタラクティヴ・メディア部門」に『コール オブ デューティ:ヴァンガード』などがノミネートされている。

2023年の候補作品は現地時間11月15日にYouTubeの生配信で発表されており、最優秀サウンドトラック・アルバム作曲賞、ゲーム、その他インタラクティヴ・メディア部門には、『エイリアン:ファイアーチーム エリート』、『アサシン クリード ヴァルハラ:ラグナロクの始まり』、『コール オブ デューティ:ヴァンガード』、『マーベル ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』、モホーク・ゲームズ社が手がける『オールド・ワールド』の作曲家たちがノミネートされている。

『エイリアン:ファイアーチーム エリート』の作曲家オースティン・ウィントリーは次のようにツイートしている。「『エイリアン:ファイアーチーム エリート』がグラミー賞初のVGM(ビデオゲーム・ミュージック)部門にノミネートされて、ものすごく嬉しいです。それに、親しい友人のベアー・マクリアリーとクリストファー・ティンと共に同部門にノミネートされることは何よりの宝物です」

また、『コール オブ デューティ:ヴァンガード』の作曲家ベアー・マクリアリーは、次のようにコメントしている。「時代の先を行く作曲家たちと並んで、グラミー賞にノミネートされて感激しています。スレッジハンマー・ゲームズの皆さん、そして僕を支えてくれるスパーク&シャドウ・チームの皆さん、この楽曲に命を吹き込んでくれた方全員に、心から感謝しています。ノミネートされた喜びは皆さんと分かち合いたいと思います」

最優秀賞の受賞者は、2023年2月6日に第65回グラミー賞授賞式で発表される。

ビデオゲーム音楽は1999年からグラミー賞の対象となっている。『シヴィライゼーションIV』の主題歌“ババイェツの歌(Baba Yetu)”が2011年に最優秀インストゥルメンタル・アレンジメント賞を受賞したほか、『風ノ旅ビト』が2012年に最優秀スコア・サウンドトラック・フォー・ヴィジュアル・メディア部門にノミネートされた。また今年4月には、オーケストラバンドの「ジ・8ビット・ビッグ・バンド」が再編した『星のカービィ スーパーデラックス』の楽曲“Meta Knight’s Revenge (feat. Button Masher)”が第64回グラミー賞の最優秀アレンジメント・インストゥルメンタル・オア・アカペラ賞を受賞している。

『マーベル ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』の作曲家リチャード・ジャックスは『NME』の取材に応じて、次のように語っている。「音楽、特にライセンス曲は、ゲーム内で2通りの使い方ができます。楽曲の存在感を前面に出すか、ゲーム世界の中に溶け込ませるか(ダイエジェティック・サウンド)です」

「つまり前者は、宇宙で戦闘中にハドル(ゲーム内のサウンドトラックを選択できる機能)を使って、チームを鼓舞したタイミングで……リック・アストリーの楽曲が流れるようにするのです(笑)。対して後者は、ピーター・クイルが子どもの頃に聴いたラジオから流れてくる懐かしい曲、という風にする方法です。ゲーム内ではどちらの使用方法もぴったり合いますし、世界観のクオリティも高めてくれます」

その他のニュースとして、 Xbox部門責任者のフィル・スペンサーは、マイクロソフトがアクティヴィジョン・ブリザード社を買収した目的は、『コール オブ デューティ』シリーズよりもモバイルゲームの開発に注力するためだと改めて語っている。

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