ヴァルヴ社はスチームに開発者向けの価格設定ツールを新たに導入すると発表しており、地域によっては最大454%の値上げが見込まれている。
ゲームの開発者向けツール「スチームワークス」では、新たな価格設定ツールを次のように紹介している。「スチームでゲームを配信する場合、あらゆる通貨で価格を設定できます。しかし、何十種類もの通貨を調査して各地域で理想的な価格を決めるのは困難な場合があります」
さらに「開発者が米ドルで価格を設定すると、その価格を元に他の通貨で推奨価格を表示します。単に為替レートに価格を合わせるのではなく、プレイヤーが生活の中でどのようなモノやサービスにお金を払っているのか、より深く掘り下げて価格を提案するサービスです」と続けている。
またスチームのブログ・ページでは次のように説明されている。「これらは便利な目安となりますが、購買力や為替レートは常に変化しているため、(本サービスを)最新の状態に保つために推奨価格を大幅に変更する必要がありました」
加えて、開発者が「本サービスを使用して、米国ドル以外の通貨で価格設定をしていただけます」と述べている。
非公式のデータベース・サイト『スチームDB』によれば、価格設定ツールを使用すると地域によっては現在の価格から最大で454%割高になるケースもあるという。
— SteamDB (@SteamDB) October 25, 2022
価格設定ツールを使用したケースでは、現在のスチームでの販売額と比べて、英ポンドで8%、ユーロでは18%高い推奨価格が表示されている。さらに、アルゼンチン・ペソは485%、トルコ・リラは454%など、現在の価格より劇的に高い推奨価格が表示されている地域もある。
一方、日本円や韓国ウォン(いずれも3%増)、オーストラリアドル(4%増)、台湾ドル(5%増)などは比較的値上げ率が低くなると予想されている。
関連ニュースとして、今年8月、ソニー・インタラクティブ・エンタテインメントは米国を除く7つの地域でプレイステーション5の価格をイギリスで30ポンド(約5,000円)、EUで50ユーロ(約7,000円)、日本では5,500円値上げし、日本以外の地域で新価格を即日適用すると発表している。同社の社長兼CEOであるジム・ライアンは値上げの理由として「昨今の経済状況」を挙げている。
その後、マイクロソフトと任天堂は自社のゲーム機を値上げしないと発表し、Xboxのトップであるフィル・スペンサーも、今は値上げする時期ではないと述べている。
その他のニュースとして、エヌヴィディア社は同社のグラフィックボード「RTX 4090」の電源ケーブルが使用中に燃えたり溶けたりしたとの報告を受け、調査中だと発表している。
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