『ベヨネッタ』シリーズでベヨネッタ役を務めてきた声優のヘレナ・テイラーがシリーズ最新作『ベヨネッタ3』では「不当」に低い報酬を提示されたとして、本作のボイコットをツイッターで呼びかけている。
ヘレナ・テイラーは動画をツイートして、『ベヨネッタ3』でベヨネッタ役のオーディションに招かれて「見事に合格」したが、「不当」に低い報酬を提示されたと主張している。さらに、開発元のプラチナゲームズ創業者で、『ベヨネッタ』シリーズの生みの親である神谷英樹に直接手紙を送ったと明かし、ヘレナ・テイラーの「『ベヨネッタ』への貢献は大いに評価する」と返答があったものの、最終的に4000ドル(約60万円)の報酬を提示されたという。
『ベヨネッタ』シリーズの売上はグッズ販売分を除いても約4億5000万ドル(約670億円)にのぼるとヘレナ・テイラーは指摘しており、作品の成功を考えると、今回のオファーは「不当」だとしている。また、7年半の経験にも触れ、ロンドン音楽演劇アカデミー(LAMDA)ではボイストレーナーのバーバラ・バーケリーのもとで3年、ロサンゼルスではラリー・モスのもとで4年半にわたってトレーニングを受けたと話している。そのうえで、プラチナゲームズに対して「彼女自身の価値」と「最低限のまっとうな、尊厳のある生活が保持できる賃金」の支払いを求めているに過ぎないという。
へレナ・テイラーはファンに対して『ベヨネッタ3』のボイコットを呼びかけ、「本作を購入する予定だったお金をチャリティに寄付してください」と伝えている。また、自身を「戦うよりも愛するタイプ」であるが、思った以上にベヨネッタと似ているところがあると述べている。
「『ベヨネッタ3』のボイコットは個人の自由であり、買う人も買わない人もいるでしょう。それは良いのですが、もし皆さんが他人を思いやり、周りの人を気にかけ、適切な報酬が得られず傷ついた人を労われる方であるなら、ぜひ不買運動に参加してください」
Friends, Worldlings, Bayonutters. Hear ye!#PlatinumGames #Nintendo #Bayonetta #Bayonetta3 #Bayonutters #Boycott #NintendoEurope #NintendoAmerica #NintendoJapan pic.twitter.com/h9lwiX2bBt
— Hellena Taylor (@hellenataylor) October 15, 2022
さらに「才能に見合った適切な報酬を得られない世界中の人々と団結して立ち上がる」ために、『ベヨネッタ3』のボイコットを決意したと述べており、続けて「うつ病と不安障害に苦しみ、自殺願望を持つようになった」と自身のメンタルヘルスの状態も明かしている。
「秘密保持契約を(破っているので)恐れています。出かける余裕もありません」
「ベヨネッタはいつも弱者のために立ち上がり、正義のために戦います。皆さんも同じように、ベヨネッタと共に立ち上がってください」
神谷英樹は以前「真実ではない意見は、悲しく嘆かわしく思います。今お伝えできるのは、これだけです」とツイートした後、ツイッター・アカウントが一時的に凍結されていた。その後、「なんかアカウント削除と復活を繰り返す人を前からよく見かけてたけど、実際やってみてその気持ちが少し分かった感……開放感あるよね……」と呟いており、現在ツイッター・アカウントは復活したとみられている。
その他のニュースとして、ライアットゲームズは『ワールド・オブ・タンク』で知られるウォーゲーミング・スタジオの買収を完了し、社名を「ライアット・シドニー」に変更すると発表している。
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