Photo: Square Enix

かねてからリリースされるのではないかと噂されてきた『タクティクスオウガ リボーン』の発売が先日遂に正式発表されたが、ファンからは様々な反応が寄せられている。

11月11日に発売予定の『タクティクスオウガ リボーン』は『タクティクスオウガ 運命の輪』をベースに、グラフィックやサウンドをパワーアップしたリマスター版となる。なお、『タクティクスオウガ 運命の輪』のオリジナル版は1995年にスーパーファミコン向けにリリースされた『タクティクスオウガ』となっている。しかし、一部のファンたちからは『タクティクスオウガ リボーン』の販売価格とグラフィックの変更について批判する声があがっている。

『タクティクスオウガ リボーン』のパッケージ版とダウンロード版は、英国では44.99ポンド(約7,300円)、米国では50ドル(約6,800円)、日本では5,480円で発売される予定となっている。通常版が69.99ポンド(約11,400円)もするようなゲームと比べたら本作はそれほど高くないが、元々プレイステーション・ポータブル用ソフトのアップデート版であるため、この価格設定は高いと指摘するファンもいる。

あるツイッター・ユーザーはプレイステーション・ストアで発売されるダウンロード版の販売価格の写真を添付して、「スクウェア・エニックスは『タクティクスオウガ』のファンたちに銃口を突きつけて金を奪いながら、2022年秋期の財務計画を遂行するのか」とユーモアを交えたツイートをしている。

また、海外ゲーム・メディア『RPGサイト』はあるツイッター・ユーザーが、『タクティクスオウガ リボーン』の販売価格について引用リツイートして、「そこまで高額に設定するのであれば、せめて新しいプレイアブル・キャラクターや未収録の内容がプレイできるなど、充実した追加要素を収録すべき」とコメントしたと紹介している。さらに、「いや、私は買いません。これは基本的にぼったくりです」、「非常に高額だ」、「PSPソフトの移植版なのに50ドル(約6,800円)?!」など、その他のツイッター・ユーザーの短いコメントも紹介している。

近年、スクウェア・エニックスは自社タイトルの販売価格を高く設定しており、『ファイナル・ファンタジーVII リメイク インターグレード』のエピック・ゲームズ・ストア版とプレイステーション・ストア版は、オリジナル版の『ファイナル・ファンタジーVII』を上回る9,878円(英国では69ポンド)で販売されている。また、同社の新作アクションRPG『フォースポークン』(通常版)は9,680円(英国では64.99ポンド)で発売される予定となっている。

グラフィックの変更についても同様に批判の声があがっている。『タクティクスオウガ』のファンである「CRTピクセルズ」は、高解像度化したゲームの映像について、「2022年にまだこんなことが起こっているなんて信じられません。オリジナル版のアートや、ブラウン管(のテレビ)に表示される映像の良さが活かされていません」とツイートし、「『タクティクスオウガ』は私にとって非常に大切なゲームなので、心が痛みます」と続けている。

また、あるユーザーはスクウェア・エニックスの公式ツイッター・アカウントが正式発表した投稿に対して、「この(映像の解像度を上げるために使用されている)クオリティの低い映像フィルターを外せるかどうか、知っている人はいますか? それとも、ずっとこのままなのでしょうか」と引用リツイートしている。この点はスクウェア・エニックスにとって長年の課題になっており、『ファイナル・ファンタジーV』や『ファイナル・ファンタジーVI』の移植版が発売された時にはグラフィックの変更が批判され、『ピクセルリマスター』版のリリース時にはフォント・デザインの変更が議論の的になっていた。

関連ニュースとして、スクウェア・エニックスは欧米スタジオの株式のさらなる売却を検討していると報じられている。

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