Photo: Bungie

バンジーの従業員が『デスティニー2』のプレイヤーから受けた脅迫行為の実態が明らかになっている。同社はこのプレイヤーを6月に提訴している。

今年6月、バンジーはツイッチの配信者であるルカ・リオーン(通称:ミッフィーズワールド)に対してゲーム内での不正行為、『デスティニー2』関連商品の違法転売、そしてバンジー従業員への脅迫行為を理由に数百万ドルの賠償金を求めて提訴している。ルカ・リオーンはバンジーのオフィスを焼き払うと脅迫文を送ったり、ツイッターで「インケル(Inkcel)」というニックネームを使って、バンジー従業員に「ドアには鍵をかけておいた方がいいですよ」とメッセージするなど、脅迫行為を繰り返していた。

『PCゲーマー』によると、カナダ・オンタリオ州の高等裁判所はこの訴訟問題の判決を6月に言い渡していたが、脅迫行為の具体的な内容は公開していなかった。しかし、今年7月にこの判決の内容が書かれた文書が公開されて、強迫行為の悪質な実態が明らかになっている。この文書では、バンジーが6月にツイッチ・ストリーマーの「Uhmaayyze」を起用した『デスティニー2』の宣伝動画を公開した後に、ルカ・リオーンによる脅迫が始まったと推論している。

高等裁判所の判事であるフレッド・マイヤーズはこの判決書に次のように記述している。「この動画がツイッターで公開された直後から『Nワード』と呼ばれる黒人への人種差別用語を繰り返し使ったボイスメールやテキストメッセージが、複数のバンジー従業員の私用電話に、どこにも番号を公開していないのに、送られるようになった」

判決書では次のように続けられている。「その日の夜、『ブライアン』と名乗る人物が、『デスティニー2』の宣伝動画を公開した従業員の個人電話に留守電を入れ、名指しで呼び掛けると、『黒人を殺害する』シーンの入ったDLCを『デスティニー2』で配信するよう要求した」

「数分後、ブライアンは再び電話をかけ、自分は極右グループの一員であり、通常のSNSでは規制されてしまい一般公開できないような内容の投稿をしていると述べている。その後、ブライアンは『黒人を殺害する』シーン入りのDLCの配信を繰り返し要求した」

他にも、人種差別や同性愛差別的な内容のボイスメールやテキストメッセージを従業員に送ったり、従業員の自宅にピザを届けて「ピザをどうぞ」というボイスメールを残したり、ツイッターでバンジー従業員の社内IDの画像を公開して「この人は安全ではありません」という字幕をつけるなど、様々な強迫行為が判明している。

さらに判事のフレッド・マイヤーズは、ルカ・リオーンが使っているツイッターのユーザーネーム「Inckel」が女性差別や人種差別を行う人々を指す「インセル(incel)」に似ていることから、「過激な女性蔑視的な思想」との関連性を指摘し、「彼の脅迫行為がより悪質なものである可能性がある」と述べている。カナダのウェブ・ニュースサイト『ザ・レコード』によると、判決は6月に出されていたが、「証言の内容があまりにも深刻なため」、強迫行為の具体的な内容は判決の1か月後まで公開されなかった。

バンジーでコミュニティ・マネージャーを務める「dmg04」ことディラン・ガフナーは先日レディットで、バンジーが「社員とスタジオが晒されている現実的な脅威」を理由に、公の場で『デスティニー2』のファンと交流する機会を減らしたと述べている。

その他のニュースとして、バンジーの顧問弁護士であるドン・マクガワンは、不正行為をした者に対して法的措置を取ることは「ビジネス面でもメリットがある」と発言している。

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