バンジーが不正行為を行ったプレイヤーたちを相手に訴訟を起こしたことに関して、同社の顧問弁護士であるドン・マクガワンは不正行為を行う人物に対して法的措置を講じるのは「ビジネス面でもメリットがある」と語っている。
この1年間、バンジーは不正行為、従業員への恐喝、同社へのなりすましなどを行ったプレイヤーに対して法的手続きを講じてきた。今年6月には虚偽の著作権侵害を申し立てて『デスティニー2』関連の動画の削除申請を行ったYouTuberに対して620万ポンド(約10億円)の損害賠償を求める訴訟を起こしたほか、同作の無許可の二次作品を販売していたサイト運営者が1070万ポンド(約17億円)でバンジーと和解している。
ドン・マクガワンは『アクシオス』の取材に応じて次のように説明している。「これまでは権限や能力がある人間が対応に注力しておらず、不正行為は見逃されてきました」
「端的に言えば、このスタンスには反対です。我々の見解ではコミュニティからハラスメントや暴言行為を排除することは、(道徳的に)正しいだけでなく、ビジネス面でもメリットがあります」
「多くの人が不正行為やハラスメントが横行するコミュニティにいたくないと我々は考えています。悪質な行動を容認することは当社の製品を楽しみたいと思ってくれる人々を追い出すことになってしまいます」
また、これは『デスティニー2』だけの問題ではないという。「これはゲーム業界全体で多くのスタジオに影響を与える問題です。ゲームをプレイしたいと思える健全で幸福なコミュニティを維持するには、この問題への対処が非常に重要です」
ドン・マクガワンは次のように続けている。「時としてバンジーの従業員が嫌がらせを受けることがありますが、彼らは不当な扱いを受けるべきではありません。彼らは仕事をしているのです。私は顧問弁護士という立場からチームとともに従業員とプレイヤーのゲーム体験における道徳的な価値観を守るために必要な能力を有しています」
バンジーは先日、従業員への嫌がらせが増加したためにプレイヤーと対話する機会を減らすと発表したが、今回のインタヴューはこれに続くものとなっている。
バンジーの関連情報として、シニア・ヴィジュアル・デザイナーのシグニー・デイヴィスは「トランスジェンダーやノンバイナリーの人々への公正な待遇と医療サポートの確保」をゲーム業界全体で推進していくよう呼びかけている。
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