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ゲーム業界の従業員の約80%が労働組合の結成に賛成していることが新たな報告書で明らかとなっている。業界の重要課題として低賃金、過重労働、不十分な福利厚生が挙げられている。

調査結果は世界中の労働者が組合を結成する取り組みを支援しているユニ・グローバル・ユニオンが、現地時間6月16日に公開した報告書「ビデオゲーム業界:(労働組合を)結成するための資料」に記されている。調査は米国の労働組合連合「ストラテジック・オーガナイジング・センター」と共同で実施されている。

ゲーム業界の従業員512人(管理職や経営者を除く)に労働組合の結成の是非を問うアンケートを実施したところ、79%が結成に「賛成」または「ある程度賛成」と回答し、反対と回答した人は6%だった。

また、調査の回答者のうち、66%が低賃金を、43%が長時間労働を、35%が職場での差別やセクハラを問題点として挙げているという。不十分な福利厚生や不安定な雇用状況も従業員の間で大きな問題になっている。

ただし、今回のユニ・グローバル・ユニオンの調査のサンプル数(回答者の数)は比較的少ないと言える。統計調査会社「スタティスタ」のデータによれば、2021年時点で、アクティヴィジョン・ブリザード社の従業員数は約9800人にのぼり、今回の報告書が公開された時点では、従業員数が1万人を超えている可能性もある。なお、アクティヴィジョン・ブリザード社傘下のレイヴン・ソフトウェア社は全米労働関係委員会が管轄した投票を経て、米国の主要スタジオとして初めて公式の労働組合として認証されている。また、この結果を踏まえてマイクロソフトは来年アクティヴィジョン・ブリザード社を買収した後に、この労働組合を支援していく意向を表明している。

「これまでになかったような今回の報告書は、世界各地の従業員の間で、たびたび不満が噴出している傾向を示しています。ゲーム業界では多くの従業員の間で仕事に不公平と不平等が生まれており、雇用が不安定になっています」と、ユニ・グローバル・ユニオンの書記長クリスティ・ホフマンは述べている。「ゲーム業界の労働者たちがベルリンに集まって、この業界の大企業に向けて強く抗議するメッセージを発信する予定です。私たちが自分たちの権利のために闘うときが来ているのです」

ユニ・グローバル・ユニオンの調査は29か国のゲーム業界の従業員を対象に実施され、回答者の39%がAAAタイトルのディベロッパー、37%がインディ・スタジオの従業員、23%がフリーランスとなっている(残りの回答者はローカリゼーションやミドルウェア、モバイルゲームに携わる従業員となっている)。

また、今回の報告書は業界内で解決すべき法的な問題にも言及しており、重要課題の一つとして、契約社員の権利の向上を挙げている。大半の「従業員(契約社員)は、組合を組織する自由を含む、労働者としての基本的な権利を剥奪されている」と指摘している。

今年4月にはニンテンドー・オブ・アメリカの契約社員たちが『コタク』のインタヴューで、同社内には正社員と契約社員の間に待遇の差があり、長年にわたって非正規雇用の契約社員が冷遇されてきたと語っている。

業界で労働組合を設立する支援を受けて、レイヴン・ソフトウェア社の従業員が結成した労働組合「ゲーム・ワーカーズ・アライアンス(GWA)」をはじめとする組織が設立されている。

その他のニュースとして、協力プレイFPS『レッドフォール』のキャンペーン・モードではゲームのホスト役のプレイヤーにだけ、進行状況が更新されることが明らかとなっている。また、プレイヤーたちはミッションに参加するたびに一度選択したキャラクターで繰り返しプレイすることになる可能性が浮上している。

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