Photo: Roblox/Spotify

スポティファイは5月24日に『ロブロックス』で公開中の同社初のメタヴァース「スポティファイ・アイランド」内にK-POPをテーマにした「Kパーク」をオープンしたことを発表している。

K-POPへの敬意を表して誕生した「Kパーク」は、5月4日に『ロブロックス』にオープンしたメタヴァース「スポティファイ・アイランド」内の「島」として期間限定で公開されている。この仮想空間ではストレイキッズやソンミといったK-POPアーティストのサインが入ったデジタル・グッズの購入ができたり、ヴァーチャル交流イベントが開催される。さらに、「ダルゴナコーヒー、パッピンス(韓国風かき氷)、プンオパン(韓国風たい焼き)といった韓国ならではのスイーツ」を楽しめるK-POPカフェも登場しており、音楽制作ツール「サウンドトラップ」を使うとK-POPスタイルのオリジナル曲を制作できる。

スポティファイ社の広報担当者は『NME』のインタヴューで、「スポティファイ・アイランド」におけるテーマ別アイランドの第1弾としてK-POPを選んだ理由について次のように述べている。「(K-POPは)世界中で人気があり熱心なファンもいます。それに加えて、音楽だけでなくオリジナルな文化的要素もあります。(K-POPは)音楽という枠組をはるかに超えて、一種の社会現象として世界中で熱狂的なファンやファッションそしてコミュニティを作り出しているジャンルです」

さらに、スポティファイ社がメタヴァースを制作するにあたって『ロブロックス』を選んだ理由を次のように述べている。「私たちはアーティストとファンの架け橋となれるように、革新的で刺激的なインタラクティヴ体験の実現に日々取り組んでいます。『ロブロックス』で制作された『スポティファイ・アイランド』のインタラクティヴな世界では、世界中のファンとアーティストが興奮や楽しみを共有し、お互いの距離を縮めて、心を通わせることができます」

さらに「スポティファイ・アイランド内で購入されたデジタル商品の収益は、商品の権利者に分配されます」と説明しており、アーティストにとって新たな収入源となると見られている。

「Kパーク」についてスポティファイ社の広報担当者は、同社のメタヴァース参入への「第一歩である」と述べており、現在メタヴァースのコンテンツ増強に向けて「様々なアーティスト」と交渉を進めているとコメントしている。

「ここ数年間でアーティストとファンの交流のしかたや、音楽の体験方法は大きく変化しています。『ロブロックス』のようなプラットフォームは、ファンとアーティストに新しい音楽体験を提供します」

「メタヴァースでも体験が主流になるにつれて、現実世界での体験に匹敵する、あるいはそれを超える没入感のある多次元的な体験を求めるようになります。それに合わせて、様々なジャンルのデジタル・コンテンツを組み合わせる必要があり、中でも音楽や音響といった要素は大きな役割を果たすと確信しています。『ロブロックス』内の『スポティファイ・アイランド』、特に『Kパーク』で、皆様がこれまでになかった全く新しい方法でアーティストを発見して楽しめることを期待しています」

『ロブロックス』の関連情報として、今年初め、ロブロックス社の副社長兼音楽部門の責任者であるジョン・ヴラソプロスは『NME』のインタヴューで、アーティストは今後現実のライヴを開催しなくても「バーチャル技術を駆使してキャリアを築くことができる」ようになると述べている。

Copyright © 2024 BandLab UK Limited. NME is a registered trademark of BandLab UK Limited being used under licence.

関連タグ