Photo: Microsoft

Xboxスタジオの元幹部であるエド・フライズは「Xboxゲーム・パス」がゲーム業界に悪影響を及ぼす可能性について、ポッドキャストで自身の意見を語っている。彼は1986年から2004年までマイクロソフトに在籍していた。

『VGC』によると、エド・フライズは現地時間5月22日に配信されたポッドキャスト「Xboxエクスパンション・パス」に出演し、「Xboxゲーム・パス」がゲーム業界全体にどのような影響を与えるのかなど、自身の考えを述べている。

「マイクロソフトの取り組みで(今後が)不安なのは『Xboxゲーム・パス』です。このサービスは音楽ビジネスで生まれたスポティファイとよく似ているからです」

「ゲームビジネスでは、スポティファイと同じ仕組みのサービスを作らないよう気を付けないといけません。ゲーム市場は思っているよりも脆弱なのです」

「Xboxゲーム・パス」は海外向けに2017年6月から、日本では2020年4月からサービスがスタートしている。同サービスは今年1月には加入者が2500万人を突破したことが発表されている。

エド・フライズは次のように続けている。「『Xboxゲーム・パス』には不安を感じています。顧客の立場としては大好きなサービスですよ。スポティファイも顧客の立場としては大好きです。好きな曲が全て手に入るんですから……顧客にとっては、とてもお得なサービスです。ですが、業界にとっては必ずしも良いとは言えないでしょう」

ゲームソフトの定額制サービスは比較的新しい取り組みであるため、ゲームソフトの年間販売本数に打撃を与えるなどの長期的な影響については未知数とされている。『VGC』によれば、ゲームイベントの運営などを手掛けるリードポップ社でBtoBゲーム部門の責任者を務めるクリストファー・ドリングは今回のエド・フライズの意見にコメントしている。

「音楽やテレビ業界のように、サブスクリプション・サービスが主流になったらどうなるかという懸念がゲーム業界にはあります」と彼は述べている。「サブスクリプション・モデルではAAAタイトル、特にアイテム課金のないシングル・プレイヤー・ゲームの場合、採算がとれるほどの利益を必ずしも生み出せるとは言えません。それはソニー・インタラクティブ・エンタテインメントが積極的に最新作を『プレイステーション・プラス』に追加していないことからも分かります」

「年間に数本、『FIFA』シリーズや『コール オブ デューティ』のようなタイトルをプレイするだけの人が、多数のオプションが付いたサブスクリプション・サービスに加入する可能性はどのくらいあるでしょうか。ゲームのサブスクリプション・サービスが今後どの程度の規模に成長するのか、それはまだ分かりません」

マイクロソフトはゲーム・クリエイター向けのカンファレンス「ゲーム・ディベロッパー・カンファレンス2022」で、「Xboxゲーム・パス」の加入者は加入前よりも多くのゲームをプレイし、追加コンテンツや課金アイテムの購入金額が高くなっていることを明らかにしている。発表された統計によると、「Xboxゲーム・パス」の加入者は非加入者よりも課金額が50パーセント多くなっている。また、インディ・ゲームの開発・販売会社が「Xboxゲーム・パス」で配信するゲームの成長率は三桁を超えている。

その他のニュースとして、ソニー・インタラクティブ・エンタテインメントは「プレイステーション・ストア」に複数のクラシックタイトルを追加したほか、一部のゲームでは「巻き戻し」や「クイックセーブ」といった新機能を追加したことを発表している。

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