Photo: Konami

ゲーム関連のYouTubeチャンネル「ディドゥユーノウゲーミング?(Did YouKnowGaming)」は5月9日の投稿動画で『メタルギアソリッドVファントムペイン』の「核廃絶イベント」を正規の方法で発生させることは、システム上不可能だと主張している。コナミによると、このイベントはオンライン上でプレイヤーたちが協力することで達成可能となっている。

『VGC』は「ディドゥユーノウゲーミング?」が投稿した動画について報じており、『メタルギアソリVファントムペイン』に存在する核兵器をすべて無力化すると隠しイベント(通称「核廃絶イベント」)が発生すると開発元はコメントしているが、実際にはリリースから7年が経過するも、誰ひとり正規の方法でイベントの発動に成功したプレイヤーはいないと指摘している。

これまでPC版やプレイステーション3版など特定のプラットフォーム上で「核廃絶イベント」が発生した事例はあるが、開発元のコナミはどれも不正な方法が用いられたものであるとして正式認定していない。

2015年に『メタルギアソリッドVファントムペイン』がリリースされると、核兵器をすべて無力化するためにサブレディットでは「r/MetalGearPhilanthropy」というグループが結成された。同時に無力化に対抗するライバルグループ「r/MetalGearPatriots」も誕生している。

ツイッターでは『メタルギアソリッド』シリーズ公式アカウントに加えて、コナミ、関連スタッフそして小島秀夫らがそれぞれの公式アカウント通じて、ゲーム内の核兵器廃絶に成功すれば隠しストーリー「チャプター3」が解除されると示唆するような情報を投稿をしていた。

2018年にはようやくあるプレイヤーが「核廃絶イベント」のカットシーンをPC版で発生させたが、『メタルギアソリッド』公式ツイッター・アカウントは、これが不正な方法で引き起こされた可能性があるとツイートしている。

「日本時間12月26日未明から『MGSV:TPP』にて、核廃絶イベントが発生しておりますが、不正な方法により発生している可能性があり、現在調査中です」

同様のケースは何度も発生しており、コナミはこの「核廃絶イベント」のカットシーンがSNSに投稿されるたびに正規の方法で発生したイベントではないと発表してきた。

2020年には『メタルギアソリッドVファントムペイン』のプレイヤー「ザ・フン・ホース」が、プレイステーション3版で核兵器を廃絶するために「アンタイニューク・ギャング」を結成している。「ディドゥユーノウゲーミング?」の動画によれば、プレイステーション3版ではプレイヤー数が少ないため、核兵器の数は約800個程度で他のプラットフォームよりも核廃絶を達成することが容易だというが、プレイヤー数が多いPC版では核兵器の数は約16,000個ほどになるという。

「アンタイニューク・ギャング」は2020年7月28日に、プレイステーション3版で核兵器の廃絶を達成したとして、「核廃絶イベント」のカットシーンの動画を投稿している。「ザ・フン・ホース」は「自分自身そして協力してくれた仲間たちにとって誇らしい瞬間でした」とコメントしている。

しかし、コナミはこの件についても調査を行い、3ヵ月後に「調査の結果、今回のイベント発生は特定のユーザーによる不当な行為で発生したものでした」とツイートしており、「ザ・フン・ホース」のメンバーの1人のアカウントを利用停止とする措置をとっている。不正行為の具体的な内容は明らかにされていない。

さらに、「ディドゥユーノウゲーミング?」の動画によると、コナミは現在発売されている『メタルギアソリッドVファントムペイン』のすべてのプラットフォームでこの「核廃絶イベント」のカットシーンが再生されないように再設定したという。そのためプレイヤーがゲーム内の核兵器をすべて無力化しても「核廃絶イベント」が発生することはないという。

メタルギアポータルサイトでは『メタルギアソリッドVファントムペイン』のプレイステーション3版とXbox 360版のオンライン・サービスが2022年5月31日に停止されることが発表されており、これらのプラットフォーム上で核廃絶を達成するのは不可能になる。

その他のニュースとして、『ゴーストワイヤー:トーキョー』のディレクター木村憲司は『IGN ジャパン』のインタヴューで、DLCや続編の制作に意欲的な態度を見せている。

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