『ゴーストワイヤー:トーキョー』のクリエイティヴ・ディレクターとして知られる中村育美がゲーム・スタジオ「Unseen(アンシーン)」の設立を発表している。
「Unseen」の公式YouTubeチャンネルではスタジオのコンセプトを紹介するトレイラー動画が公開されている。
中村育美はこの動画で次のように語っている。「(Unseenは)ターミナルのようなものであり、異文化が交差する場所であり、アーティストが集まる拠点のようなものです。ゲームという枠を越え、様々なメディアを巻き込んだ作品を作って暴れてみたいです」
彼女はUnseenの社風について、『IGN』のインタヴューで「異文化の交流だったり、異文化の共生世界、いわゆるクロスカルチャーワールドを主体にしていまして、とにかく国際色豊かなメンバーが集まってます」と語っている。「異文化を知ることで生まれる新しいアイデアっていうところがスタジオ設立の醍醐味になると思います」
Unseenの1作目となる作品については次のように述べている。「語れることは少ないんですけど、シナリオだったりキャラクターだったりっていうのに非常にこだわりを置いている作品になると思います」
「等身大の私たちがいるようなキャラクターたちが出てくるゲームにしたい……個性とかマイノリティーとかを前面に出して、オープンマインドで、いろんな文化を共有しているような世界観っていうのを重視している作品になるとおもいます」
作品のテーマやアイデアについては中村育美が幼少期から親しんできた興味関心のある分野からインスピレーションを受けているという。「私、ちっちゃな頃から変わってなくて、ミステリーが好きで、ホラー映画が大好きで、ゾンビに恋して、スーパーナチュラルだったりとか、サイエンス・フィクションっていうジャンルに非常に魅了されてるし、得意なジャンルでもあるので、それに関連する作品を作り続けるっていうのは死ぬまで変わらないかなと思います」
Unseenのスタジオフロアは「どうやって開発者たちが使いやすい空間にするか」を検討するために、デザイナーがレイアウトのデータを起こしてグレイボックスをつくり、Unreal Engine 5を使ってシミュレーションを重ねたという。その工程はまさに「ゲーム制作の工程と似たスタイル」でチームメンバーが意見を出し合いながら創り上げたという。「開発者たちが遊牧民みたいに好きな時に来られるような場所を用意するのが次のオフィスのスタイルだと思ってます」
中村育美は「E3 2019」で実施されたベセスダ・ソフトワークスのステージ・プログラムで『ゴーストワイヤー:トーキョー』のプレゼンターを務め、多くの視聴者を一瞬で魅了して世界的に有名となった。その年にタンゴゲームワークスを健康上の理由で退社したが、2021年3月には自身のゲームスタジオの設立を示唆していた。
その他のニュースとして、ユービーアイソフトは発売が延期されていた海賊アドベンチャー・ゲーム『スカル アンド ボーンズ』の発売前のテストプレイヤーを募集している。
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