『龍が如く』シリーズで知られる名越稔洋が自身が設立したゲームソフトウェア開発会社「名越スタジオ」の展望やゲームづくりの方向性について語っている。
名越稔洋は『IGN Japan』の2月14日付のインタヴューで、2021年10月にセガを退社し自身の代表作『龍が如く』シリーズから離れたことや、「名越スタジオ」を設立した経緯について語っている。
「僕自身でやろうと決めたときには、キャリアは当然あるんだけども、コンテンツはすべて捨てることになるのは最初からわかっていました。コンテンツは捨てても、僕自身にまだ好奇心はあって、いろいろなアイディアを試したい気持ちがあれば、仕事としても過去の作品を超えていけると考えています。自信もあったし、試してみたいと思ったんです」
彼は今回のインタヴューで「名越スタジオ」として初となる作品については語っておらず、スタジオの体制や方向性について説明している。また、記者から「どんな新プロジェクトを用意しているのか、お話しいただける範囲でぜひお願いします」という質問を受けると、次のように答えている。「プロジェクトとしてそれを何本用意するかは決めていません。ただ、コンパクトな人数がベースになっているので多くの作品を同時に手がけてしまうと集中できないんです。プラスアルファ1本どこかで立ち上げる流れもあるかもしれないですが、まずはひとつの企画をかたちにするのが当面の目標ですね。新しいジェネレーションの要望にも応えていけるおもしろいものにしたいと思っています」
ゲームづくりの方向性について、彼は次のように続けている。「僕らのスタジオのロゴを見てもらったと思うのですが、フィルムのデザインに近いものにしてあります。これは映画を表しているのではなく『ドラマ』をゲーム体験として届けたいと意図したものです。スマホ用のパズルゲームなどをつくるのも楽しいとは思うのですが、僕らが得意で、世の中が僕らに求めてくれるものは『ドラマ』を伴った感動できる作品だと思っています」
さらに、記者からの「最終的にはどのくらいの規模のスタジオにしたいと考えていますか?」という質問には次のように答えている。「最終的なプロジェクトの人数とスタジオの人数はイコールではないですよね。外注もたくさんすると思いますので。それはアジアの賃金の安い国という意味ではなく、世界へ向けた作品のためのエッセンスや技術を取り込む意図で、ヨーロッパやアメリカなど海外への発注も視野に入れています。今は情報を集めてイメージしている最中ですね。名越スタジオ自体はキーステーションになるので雇用を増やしても100人に満たない規模になるとおもいます。現在は10人ほどですね」
その他のニュースとして、ゲーム・リサーチャー兼ハッカーの「DeepGameResearch」が、はるか昔の「シンオウ地方」を舞台とする『ポケモン レジェンズ アルセウス』に、本編では未使用のファイルが含まれていることを明らかにしている。このファイルにはゲーム内で現代風の部屋のなかでプレイできる内容がプログラムされているという。
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