Photo: Epic Games

エピック・ゲームズの最高経営責任者であるティモシー・スウィーニーが『フォートナイト』は当分の間「Steam Deck」に対応しないことを明らかにしている。「Steam Deck」はスチームを運営するヴァルヴ社が開発した携帯型ゲーム機で、2月28日に海外市場でリリースされる。

「Steam Deck」にはリナックスをベースとしたオペレーション・システムが採用されているが、ウィンドウズ向けのゲームをリナックス上でもプレイできるソフトウェア「プロトン」も搭載されている。一方、現在『フォートナイト』はリナックスに公式対応しておらず、「Steam Deck」ではプレイできないという。

また、『フォートナイト』には不正行為の防止を目的としたソフトウェア「イージー・アンチ・チート(EAC)」と「バトルアイ」が搭載されている。ゲームの開発者向けツール「スチームワークス」の投稿で、「プロトン」が両方のチート対策ソフトに対応すると発表されているが、ティモシー・スウィーニーは『フォートナイト』は「Steam Deck」で動作しないと述べている。

『PCゲーマー』によると、「『フォートナイト』はリナックス上でプロトンのチート対策ソフトウェアに対応できるようアップデートするのか」というファンからの質問に対して、ティモシー・スウィーニーは次のように回答している。「『フォートナイト』では対応しません。ですが、『イージー・アンチ・チート』が『Steam Deck』に対応できるよう最大限取り組んでいるところです」

また、彼は「カーネルレベル(OSのコア機能)の設定で動作するチート対策で大規模な不正行為に対処できるのかという点に不安が残ります」と続けている。

これに対してファンからは「エピック・ゲームズのCEOは自社製品を信頼していない」と指摘されているが、ティモシー・スウィーニーは「リナックスのカーネルを利用したチート対策ソフトウェアでは限界があり、とくに『フォートナイト』のような規模のゲームに対する脅威についてはまさにその通りです!」と懸念があることを認めている。

昨年1月、ティモシー・スウィーニーはヴァルヴ社が手がける「Steam Deck」を「素晴らしいアイデア」だと賞賛しており、携帯型ゲーム機の本質ともいえる、場所を選ばないプラットフォームであることと、パソコンのようにプレイヤーが自分で選んだソフトウェアをインストールできる所が良い点だと評価している。

「Steam Deck」の予約者には2月25日に注文受付メールが送信される予定となっており、購入を希望する場合は3日以内(72時間以内)に注文を確定させる必要がある。期限内に予約が確定されないと、次の予約者に順番が回ってしまうという。「Steam Deck」の出荷は2月28日から順次開始される。

その他のニュースとして、アクションRPG『ホライゾン フォービドゥン ウェスト』のプレイステーション5版の購入について、ブラウザを経由して「プレイステーション・ストア」に接続する場合、プレイステーション4版を購入して無料アップデートを行うほうがプレイステーション5版を単体で購入するより低価格になることが明らかとなっている。

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