Photo: Nintendo

任天堂はYouTubeチャンネル『GilvaSunner』にアップロードされていた約1300本の動画に対して、著作権侵害によるコンテンツの削除依頼をYouTubeに提出していることが明らかとなっている。任天堂は『GilvaSunner』に対して2019年と2020年にも著作権侵害を申し立てており、動画の削除を要請していた。

このYouTubeチャンネルでは『ゼルダの伝説』や『スーパーマリオ』そして『大乱闘スマッシュブラザーズ』に『星のカービィ』といった任天堂を代表するシリーズのオリジナル・サウンド・トラックの動画が投稿されている。

『GilvaSunner』は2019年8月に任天堂のタイトルを手掛けているHAL研究所から著作侵害による動画の削除要請を初めて受けており、それ以降、自身のツイッター・アカウントで削除要請の内容についてツイートしている。なお、2020年12月には次のような投稿をしている。「任天堂が(著作権侵害で私の動画に削除要請を出した)ことに関して、私は怒っても驚いてもいませんが、任天堂作品の音楽を楽しむ方法が他にないのが残念です。しかし、任天堂が(著作権侵害に対して)このような措置が必要だと判断するなら仕方ありません。私は動画を削除するしかありません。やはり任天堂の著作物ですから」

現時点では任天堂作品のBGMをゲームプレイ以外で聴く手段は限られている。『スーパーマリオ 3Dコレクション』や『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』など、ゲーム・モードの一部でBGMが楽しめる作品もあるが、BGMをストリーミング・サービスで配信することはガイドラインに反するとして禁止されている。また、CDなどの音楽媒体はほとんどリリースされていないことから、海外では特に任天堂作品のオリジナルBGMの入手は困難な状況にある。

任天堂公式サイトでは2018年に「ネットワークサービスにおける任天堂の著作物の利用に関するガイドライン」が公開されており、ソーシャルメディアで公開されるファンアートに関する方針が掲載されている。このガイドラインのルールによれば、ファンはYouTubeにも問題なく動画を投稿できるという。

ガイドラインには次のように規定されている。「任天堂は、Nintendo Switchのキャプチャーボタン等の機能を利用する場合を除いて、お客様ご自身の創作性やコメントが含まれた動画や静止画が投稿されることを期待しております。お客様の創作性やコメントが含まれない投稿や任天堂のゲーム著作物のコピーに過ぎない投稿はご遠慮ください」

この記事の執筆時点では『GilvaSunner』に投稿されている『スーパーマリオサンシャイン』のオリジナル・サウンド・トラック動画はまだ削除されておらず、視聴可能となっている。

その他のニュースとして、ディスコードではボットの「Piggy」がゲーム内通貨「Piggy Gold」を稼ぐと暗号通貨に換金できると宣伝しているが、ユーザーたちは詐欺ではないかと警戒してツイッターで注意喚起している。ディスコードではP2E(Play-to-Earn:ゲームをプレイしながら稼ぐというコンセプト)に向けた動きが加速しており、「Piggy Gold」もこのトレンドに乗じたものと見られているが、P2Eや暗号通貨に関連した詐欺問題が多発しており反対するユーザーも少なくない。なお、「Piggy」のツイッター・アカウントではマイニング(暗号通貨の発行プロセス)は行わないとしている。

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