Photo: Blizzard Entertainment

米ゲーム開発会社のフロスト・ジャイアント・スタジオは「アンリアル・エンジン5」を使用したリアルタイム・ストラテジー・ゲームの開発に向けて、2500万ドル(約29億円)の追加資金の調達に成功したことが明らかになっている。フロスト・ジャイアント・スタジオはアクティヴィジョン・ブリザード社に在籍していた開発者たちによって設立されている。

同社は2022年後半に発表予定の「壮大な」リアルタイム・ストラテジー・ゲームの制作に向けて出資を募っており、今回新たに2500万ドル(約29億円)の資金調達に成功している。

フロスト・ジャイアント・スタジオは『ウォークラフト3:フローズン・スローン』でリード・キャンペーン・デザイナーを務めたティム・キャンベルと、『スタークラフト2』のプロダクション・ディレクターであるティム・モーテンが共同で設立している。

『IGN』によると、フロスト・ジャイアント・スタジオは現在、デビュー作となるタイトルの開発に向けて累計3470万ドル(約40億円)の資金調達に成功しているという。今回、名だたる大企業が同スタジオのプロジェクトに興味を示しており、韓国版『プレイヤー・アンノウン・バトル・グラウンド』の販売元であるカカオ・ゲームズや、『リーグ・オブ・レジェンド』を手がけるライアットゲームズなどが新たに資金を提供している。

ティム・モーテンは『IGN』のインタヴューで次のように語っている。「今回提供していただいた資金は、私たちが思い描くゲームを世に送り出すために必要な道を拓いてくれるでしょう。そして大企業から出資をいただけたことは、世界的にもゲーム・コミュニティ内でリアルタイム・ストラテジー・ゲームを求める声が依然として根強いことの証明だと思います。カカオ・ゲームズのような大企業が当社の制作するゲームに期待し、私たちの旅路をサポートしてくれることは励みになります」

これらの資金は開発者20名分の採用活動費や本社事務所の移転費、ゲームのパフォーマンス向上を目指した更なる技術の導入費などにあてられるという。

さらに、最新技術を活用したゲーム制作についてティム・モーテンは次のように説明している。

「私たちは最先端のリアルタイム・ストラテジーのゲーム体験を生み出すため、最新技術の活用を常に検討しており、アニメーション、視覚効果、人工知能の技術向上に向けて新しいツールの調査や実験を行っています。また、リアルタイム・ストラテジー・ゲームとeスポーツを完全に融合させて、将来的にはプレイヤー・コミュニティをサポートできるような革新的な方法を模索しています」

その他のニュースとして、レイヴン・ソフトウェア社の従業員で結成された「ゲーム・ワーカーズ・アライアンス」を労働組合として親会社のアクティヴィジョン・ブリザード社が認めるよう求めていた件について、期日内に返答がなかったことが明らかになっている。この結果を受けて、同団体は全米労働関係委員会(NLRB)に申請を行い、正式な組合の発足を目指すことを発表している。

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