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ロブロックス・コーポレーションは2021年度の『ロブロックス』の主要指数をまとめたレポート「データで見るロブロックス1年:2021(A YEAR ON ROBLOX: 2021 IN DATA)」を公式サイトで公開しており、デイリー・アクティヴ・ユーザー数が昨年度の3260万人から5000万人に増加したことが明らかとなっている。また最も人気を集めたヴァーチャル・イベントとして、米ロックバンドのトゥエンティ・ワン・パイロッツのコンサートが挙げられている。

ヴァーチャル・コンサート「トゥエンティ・ワン・パイロッツ:コンサート・エクスペリエンス」は、トゥエンティ・ワン・パイロッツの通算6作目となるアルバム『スケイルド・アンド・アイシー』のプロモーションをかねて2021年9月18日から開催され、『ロブロックス』の最新技術を駆使した先駆的な内容となっていた。

その後、アメリカの歌手ポピーとシンガー・ソングライターのタイ・ヴェルデスも『ロブロックス』で音楽イベントを開催している。また、人気ゲーム内イベントの「トップ5」にはトゥエンティ・ワン・パイロッツのヴァーチャル・コンサートのほか、グッチとの「グッチ・ガーデン」やナイキとの「ナイキランド」、英国ファッション評議会との「ファッション・アウォーズ2021」が名を連ねている。なお、これらのイベント参加者の年齢層としては、17歳以上が30%を上回っていたという。

またレポートによれば、プレイ回数が10万回を上回ったコンテンツ(ゲーム)の数は26,953タイトルで、1万回以上では107,737タイトルにのぼり、プレイヤー1人当たりに換算すると1年間で40のコンテンツをプレイした計算になる。

ユーザーから最も人気があったコンテンツは『ブルックヘイヴン』となっており、プレイ回数はリリースされた2020年の時点では20億回だったが、2021年には122億回に伸びている。『ブルックヘイヴン』では仮想都市を探索しながら「気の合う仲間と一緒に遊ぶ」ことができる。

親子で『ブルックヘイヴン』の制作にあたった「ウルフパック」は次のようにコメントしている。「2021年は『ブルックヘイヴン』制作チームにとって素晴らしい1年となりました。プレイヤーのみなさんにコンテンツを提供できて嬉しく思います。私たちのような少人数のゲーム開発者をサポートする素晴らしい環境を提供してくださった『ロブロックス』に感謝しています。また、『ブルックヘイヴン』を成功に導いてくださったプレイヤーとコミュニティのみなさんに心から感謝します。みなさんからのご支援に身の引き締まる思いです。来年も楽しみにしています」

なお、レポートによれば、プレイヤーの年齢層としては17歳から24歳までが2020年度から急速に成長しており、コンテンツ開発用のプラットフォーム『ロブロックス・スタジオ』を利用している女性クリエイターの数は1年間で353%増、男性クリエイターの数は323%増となっているという。

一方で、2021年は『ロブロックス』にとって朗報ばかりではなかった。ゲーム・メディアのピーポー・メイク・ゲームズは2021年12月にYouTubeで公開した動画で、『ロブロックス』のコンテンツを開発することで発生するお金の流れについて報告していた。

この動画の公開に先駆けて、2021年8月にピーポー・メイク・ゲームズは『ロブロックス』がプレイヤー(大半は16歳未満の子供)を搾取していると指摘する動画をYouTubeに投稿していた。

ピーポー・メイク・ゲームズは『ロブロックス』のコンテンツを制作した開発者への金銭的な報酬(リアルマネーでの対価)が「あまりにも少」なく、「子供を労働者に変えて」コンテンツを制作させるようにデザインされていると指摘していた。

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