中国のゲーム会社大手テンセント・ホールディングスによる英スモウ・グループの買収について1月13日付で英国高等法院の承認が下りたことが明らかとなっている。
『ゲームズ・インダストリー・ドット・ビズ』によると、スモウ・グループは現地時間1月17日、イングランドおよびウェールズの高等法院から1月13日付けで買収取引の承認が下りたことを投資家たちに発表している。テンセント・ホールディングスとスモウ・グループはすでに買収承認の届出を法人登記局に提出しており、取引は完了したものと見られている。
また、1月17日午前7時30分には「ロンドン証券取引所」でスモウ・グループの株式売買が停止され、1月18日午前7時には同社の上場が廃止されている。
スモウ・グループはさらに同17日を以てイアン・リヴィングストン、マイケル・シャーウィン、アンドレア・ダンスタンの3名が非常勤取締役を退任することを発表している。
イギリスのシェフィールドを拠点とするスモウ・グループは、子会社のスモウ・デジタルを中心に「ザ・チャイニーズ・ルーム」、「レッド・カイト・ゲームズ」、「ラブ42」等を含めた全11の開発スタジオを擁している。スモウ・デジタルは2Dアクション・ゲーム『リトルビッグプラネット3』やアクション・アドベンチャー・ゲーム『クラックダウン3』、アクション・ゲーム『リビッツ! ビッグ・アドベンチャー』といったタイトルの開発で知られている。また、スモウ・グループの傘下には出版部門である「シークレット・モード」や昨年9月に買収した開発スタジオ「オーロックス・デジタル」も含まれている。
昨年7月、テンセント・ホールディングスはスモウ・グループを9億1900万ポンド(約1440億円)で買収する計画を発表していたが、この取引の安全保障に関して10月にアメリカの対米外国投資委員会が審査に入ったことから一時期は買収の中断が懸念されていた。対米外国投資委員会はその後、12月に取引を承認している。
テンセント・ホールディングスは2022年内にアメリカで公開が予定されている映画『アバター2』の関連ゲーム作品であるMMORPG『アバター:レコニング』の開発に携わっている企業の1社となっており、昨年12月には協力型FPS『バック・フォー・ブラッド』の開発元であるタートル・ロック・スタジオを買収したことが明らかとなっている。
その他のニュースとして、オーストラリアの開発スタジオ「ブラック・マター・ゲームズ」はスチームのニュースページでFPSゲーム『ヘル・レット・ルース』の知的財産権を「チーム17」に売却したことを発表している。
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